日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
ジメジメと蒸し暑いこの季節に、ちょっとだけ心をただしてミントティーを丁寧に淹れてみる。お気に入りの一杯を味わう間、少しだけ日常を離れ、薫りを、風味を、温度を感じて、五感をのびやかに働かせてみてください。この夏、ミントティーは忙しい毎日の強い味方になってくれるはずですよ。
ハーブの中でも古くから日本人に馴染みのあるミント。漢方の世界でも「薄荷葉」として用いられ,日本人もその恩恵にあずかってきました。また、チューイングガムやタブレットのフレーバーとしてもポピュラーでいつも携帯しているという方も多いのではないでしょうか。
最近ではミントを使ったカクテル「モヒート」が注目を集めていますが、今回お勧めするのは中東や北アフリカ由来の甘い「ミントティー」。私たちの生活を彩るハーブ、ミントを、上手にそして美味しく活用してこれからの季節を満喫しましょう!
ミントには自律神経の働きを調整する働きがあるとされ,そのため清涼,健胃,解熱,発汗作用が期待できます。また,近年ペパーミントにはミント・ポリフェノールという成分が多く含まれることが分かってきました。ミント・ポリフェノールには抗酸化作用やアレルギーの緩和作用があるといわれています。
ただし、ミントには母乳の出を抑制する作用があるので,授乳中の女性は摂取に注意が必要です。
さて、ご自宅でミントを育てたいという人もいるかもしれません。その場合ミントは、その繁殖力の強さから,他の植物を駆逐してしまうため,畑や庭への直植えは禁物。プランターや鉢でしっかり他の植物と分けて育てましょう。
灼熱の砂漠、サハラではやかんに茶葉とミントとどっさりの砂糖を入れてミントティーを煮出します。
近年世界的にモロカンスタイルと呼ばれる、モロッコ風の生活スタイルが注目されています。日本ではタジンや塩レモンも人気がありますし、可愛らしい革製のスリッパ、バブーシュやキリム、ミントティーのグラスもよく目にするようになりましたね♪
筆者が以前旅した北アフリカの国チュニジアもモロッコ同様ミントティーが欠かせない国でした。アルコールを戒律で禁じられたムスリムの人々は、隣でムスリムでない友人がビールをあおっていても、コーラやミントティーのグラス片手にそれ以上のテンションで盛り上がります。昼間はとにかく暑いので、街は猫と観光客がいるくらいのものですが、日が落ちるとこぞってチュニジアっ子も、街頭に繰り出してとってもにぎやか♪
カフェではミントティーに松の実をたっぷり浮かべたものをよく見かけました。強い紫外線と乾燥にさらされる過酷な彼の地では、オアシスであっても45℃をゆうに超えます。茶葉のビタミンも、ミントの清涼感も、砂糖の甘みも、松の実のオイルも、飲めば体にしみじみしみわたる、ありがた~い一杯なのです。
ちなみに、日本の深蒸し茶は一時中国茶の代わりにミントティーに使われていたこともあるそうで、ミントティーとの相性も◎。いろんな茶葉で試して、お気に入りの一杯をみつけてみるのもいいかもしれません。
(TEXT:山路 ライオネル)
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