今日7月2日は「半夏生(はんげしょう)」です。この日は古くから伝わる田植えの目安となる日で、「毒草・半夏(和名:カラスビシャク)が生える前に、田植えを終わらせなさい」という意味があるのだそうですよ。
半夏生に食べるものとして有名なのは、豊作祈願として関西地方で食べられている「タコ」。それ以外にも、“ご当地半夏生食”がないかと調べてみると、福井県では田植えの重労働の疲労回復の意味を込めて、「焼きサバ」を食べる風習があることが分かりました。福井県の中でも特に大野市にその風習が色濃く残っているそうで、半夏生の日には、大野市内のあちこちでサバを焼く香ばしい煙が立ち上っているそうですよ。
以前、クックパッドニュースで「青魚の王様!?ブームと噂の「さば」をとことん堪能しよう!!」(このニュースはこちら)とご紹介したとおり、サバはとっても栄養豊富な魚ですから、夏バテ対策にもぴったり!田植えはしていなくても、食べてみてくださいね。
さらに調べていくと、奈良県に「半夏生餅」を発見!やはりこちらも、苗を植え終わった田んぼの豊作を祈って、農家で食べられるメニューとのこと。奈良県の農業研究開発センターの方から、レシピを教えていただきました。小麦を加えた素朴なお餅に香ばしいきな粉がよく合って、ついもう1つ食べたくなる味だそうですよ!
【材料】
もち米 5合
つぶし小麦(小麦を皮ごと押しつぶしたもの) 5合
きな粉・砂糖・塩 適量
【作り方】
① もち米は洗って、一晩水に浸けておく。
② つぶし小麦は2~3回洗って、2時間水に浸ける。
③ ①と②をそれぞれザルにあげて水気を切り、もち米の上につぶし小麦を乗せて、1時間ほど蒸す。
④ 蒸し上がったら普通の餅と同じようにつく。
⑤ つきあがった餅を好みの大きさに丸め、きな粉をまぶす。
※つぶし小麦が無い場合は、小麦をつぶさなくても作れます。
※お好みで餅に少量の塩を入れてもよいでしょう。
(レシピ出典:奈良県農業研究開発センター ホームページ)
奈良県内の和菓子屋さんや農産物直売所などでは、「半夏生餅」あるいは「小麦餅」「さなぶり餅」という名前で販売もしているそうです。
この他にも地域以外にはあまり知られていない行事食は、きっと各地にあるのでしょう。あなたも「ご当地レシピ」を持っていたら、ぜひクックパッドに投稿してくださいね。(TEXT:大河原裕美)