日本人が初めて紅茶を飲んだのは、いまから223年前の1791年11月1日。それにちなんで、今日は『紅茶の日』です。初めて紅茶を飲んだ日本人は、現在の三重県から東京に向かって物資を運ぶ途中、暴風雨によってロシアに流れ着いた船の船頭さん。当時鎖国中だった日本に帰るため、ロシアの女帝の元に許可をもらいに行ったところ茶会に招かれ、紅茶を口にしたのだそう。その直後に許可が下り、船頭さんは茶会の翌年、日本に無事帰国。漂流からはなんと9年の歳月が流れていたといいます。船頭さんにとって紅茶は、忘れられない味となったことでしょう。
紅茶は飲んで楽しむ以外に、料理にも使えるシロモノ。中でも、使うたびに「頼もしいなあ~」と感心してしまうのは、“お肉をしっとりやわらか~く”仕上げてくれる効果!
この効果を生み出しているのは、紅茶の成分でポリフェノールの一種「タンニン」。タンニンはお肉を柔らかくすると同時に、脂っこさや臭みも消してくれるので、バラ肉など脂の多い部位でもギトギト感を減らし、さっぱり食べやすくしてくれます。
ですから、これからのパーティーシーズンのオードブルや、寒い日のラーメンにも欠かせない「チャーシュー」を作るなら、ぜひ紅茶煮でどうぞ。
さてもうひとつ、これからの時期にぴったりの紅茶効果は「風邪対策」!紅茶に含まれているフラボノイドの一種「テアフラビン」が風邪予防にも役立ってくれます。効果的なのはストレートティーでする“紅茶うがい”!一度飲んで楽しんだ後の出がらしで作ったものでOKですので、出がらし紅茶をストックして、外出から帰ったときのうがい薬代わりに使うのもいいですよ。ただロイヤルミルクティーなど、ミルクに入れてしまった茶葉では効果が半減してしまうので、お湯で出した茶葉だけを活用するようにしましょう。
いつもはコーヒー派のアナタも、紅茶の魅力に目覚めてみては?(TEXT:大河原裕美)