クリスマスのディナーにはちょっと奮発して美味しいワインを、と考えているかたも多いのではないでしょうか。レストランでも、値段の高いワインを注文すると、グラスも高級なものに変えてくれることがありますが、ワインってグラスによって、そんなに味が変わるものなの?というわけで、さっそく実験してみました。
頂き物のちょっといいワインがあったので、今回はそちらを使って実験してみました。使ったグラスは、高級なものから、お手頃なものまで4種類。
飲む前にまずは香りを比べてみたところ、2番と4番のようなグラスの口が小さいものは、アルコール臭がツンとくる感じがしました。一方、1番と3番のような大きくゆったりとしたグラスだと果実の香りがふわっと立ちのぼり、飲む前から美味しそう♪
では、さっそく飲み比べてみます。ひとくち目の印象だと、美味しいのはやっぱり1番の高級グラスなのですが、意外なこと4番のパーティ用グラスのワインもなかなかのお味!雑味がなくスイスイ飲めるのです。一方、2番3番のグラスは、渋みや苦みが感じられて、正直あんまり美味しくないと感じたのですが……。
ワインは空気に触れることで味が変化する飲み物。銘柄にもよりますが、高級ワインほど、飲む前にデキャンタに移し替えておき、空気に触れさせることで「ワインの味を開かせる」といいますよね。そこで今回の実験でも、ワインに空気を含ませるようグラスを揺らし、20分ほど時間を置いてから、再度飲み比べてみました。
すると、さきほど美味しかった4番のパーティグラスは、水っぽくスカスカした味わいに。逆に渋みが感じられた2番と3番のグラスは、さきほどよりも甘みや香りが増して、美味しく飲むことができました。そして1番の高級グラスにいたっては、時間を置くほどまろやかになり、一層美味しさが増していたのです!
大人数で1本のワインをワイワイ飲むようなときは、安いグラスでも満足できるかもしれないけれど、1本のワインをじっくり時間をかけて味わうようなときは、高級なグラスのほうがワインの美味しさや味の変化を楽しめる、ということが今回の実験でわかりました。美味しいワインを手に入れたら、ぜひ、ワイングラスもこだわって揃えてみてくださいね!(TEXT:金直子)