肉の加熱不足による食中毒を防ぐには

肉の生食および加熱不十分な肉料理には食中毒の危険性があるため、肉類を調理する際には中心部まで十分に加熱する必要があります。また、調理に際しては、手と調理道具を十分に洗浄し、清潔な環境で行います。

食中毒を防ぐ「十分な加熱」とは

食中毒を防ぐには、肉の中心部の色が白か茶に変化するまで加熱します。加熱不十分なまま火を止めてしまうと、生き残った菌が繁殖しやすい温度になるため、調理後は確実に中心まで火が通っていることを確認します。

焼き物の場合

肉の種類や厚さによって火の通り方や時間が異なります。串を刺した時の肉汁の色や、半分に切った時の中心の色によって確認します。

ハンバーグ

竹串を刺してみて肉汁が透明になり、半分に割った時に中心部まで赤みがなくなった状態になれば、加熱十分です。

焼き鳥・焼肉・バーベキューなど

肉の大きさや種類にもより、中心部まで火が通る時間が異なります。外側が焦げた状態でも中心部が生である可能性があるため、食べる前に必ず中心部まで肉の色が変わっていることを確認します。また、加熱前の生肉を扱う際には、食事に使う箸とは別に専用のトングや菜箸を使用します。

煮物の場合

煮汁に浸かっている状態であれば、沸騰してから5分以上を目安に加熱します。大きなかたまり肉を煮る場合にはこの限りではないため、火を止める前に必ず中心部まで火が通っていることを確認します。

炒め物の場合

肉を先に入れ、表面の色が変わるまで炒めてから他の食材を入れるようにすると、出来上がりには中まで火が通ります。厚みのある肉を炒める場合には、1切れ取り出し中心部まで火が通っていることを確認します。

揚げ物の場合

揚げ始めてから、出てくる泡が小さくなり、浮かんできたら火が通った合図です。一度にたくさんの揚げ物材料を鍋に入れると泡の状態がわかりにくくなってしまうため、少量ずつ揚げます。

電子レンジでの加熱の場合

ムラが出やすいため、電子レンジ専用の容器を使用し、時々上下を返したりかき混ぜるなどして均一に火が通るようにします。加熱後、中心部まで肉の色が変化していることを確認します。

参考:東京都健康安全研究センター 「くらしの健康」第7号 2005年3月

  東京都福祉保健局 東京都食品安全FAQ