離乳食後期になる9カ月ごろになると赤ちゃんは鉄分が不足がちになります。離乳食インストラクター協会代表の中田馨さんのWEB上離乳食レッスン・第9回目のテーマは「鉄分たっぷり離乳食」です。
こんにちは。離乳食インストラクター中田馨です。「離乳食の後期になったら、鉄分が不足しないように心がけましょう」という話を聞いたことがあるママも多いのではないでしょうか。今日は、赤ちゃんと鉄分についてのお話しと、簡単に作れる鉄分たっぷり離乳食レシピを紹介しますね!
鉄はそのほとんどが体内のヘモグロビンの構成要素になり、全身に酸素を届ける役割をしてくれます。赤ちゃんだけでなく大人にとっても大切な栄養素であり、とても働き者の栄養素なのです。
鉄分が不足することでヘモグロビンが減って、酸素が全身に行きわたりにくくなり、鉄欠乏症貧血になると言われています。
「貯蔵鉄」ではまかなえなくなってくるということが理由のひとつです。赤ちゃんは生まれながらに、ママのおなかの中にいる時に送られている鉄、「貯蔵鉄」を持っています。9カ月ごろまでは鉄分を意識しなくても貯蔵鉄で十分まかなえますが、9カ月を過ぎる頃になるとその貯蔵鉄が底を尽き不足し始めるため、補給が必要になるというわけです。
“鉄分”というと、私は真っ先に「レバー」と答えてしまいます。皆さんはどうですか?レバーには豊富に鉄分が含まれているので私もおすすめしている食材ですが、下処理のことを考えると、「頻繁に使うのはちょっと……」と思ってしまいますよね。
実は、レバー以外にも身近に鉄分が多く取れる食材はたくさんあります。例えば、赤身魚、赤身肉、ほうれん草、小松菜、かぶの葉、ひじき、納豆、大豆、きな粉など。食材を使うときのポイントですが、赤ちゃんの内臓はまだ、たくさんのタンパク質を吸収するのが苦手です。タンパク質の食材を使うときは適量を守ると安心ですね。後期・完了期の1回分のたんぱく質の摂取目安は肉、魚なら15〜20g、豆腐なら50g、卵なら1/2個です。
この時期の赤ちゃんはまだ、母乳や粉ミルクを飲んでいます。あまり神経質になりすぎず、毎日の献立の中に鉄分をとれる食材を少しずつ取り入れてあげてくださいね。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。●かおりの“和の離乳食レシピ”blogはこちら
管理栄養士と作ったクックパッドのあんしん基準を適用したレシピが1000以上も閲覧できます。離乳食のきほん情報に加え、月齢別や食材別の食べていいもの・ダメなものリストも人気。専門家の知識と先輩ママの経験が集まった「ママたちのこんなの知りたかった!」という声に応えました! 詳しくはこちら