香川県まんのう町の山里にあるカフェピッコロのオーナーです。日々アウトドアー的な生 ...

ジャムの保存

2009年11月10日 (火)
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 ジャムの保存方法については色々な方法と手順があります。それぞれ意味があるのですが、科学的には意味がないと思われることを記載しているレシピが時々見受けられます。

 カフェピッコロのジャムの多くは「甘さ控えめ」ですので、長期保存は最初から求めていません。求めるのはくだもののおいしさを最大限活かしたフルーティーなジャムです。それでも出来る限り長く保存できるように工夫しています。



 ジャムの長期保存に欠くことの出来ない事項は次の2項です。

1.細菌が繁殖できない(できにくい)砂糖の量

2.ビンやジャムの殺菌と脱気



 一般的なジャムの瓶詰め方法については神奈川県農業技術センターのHPの「ビン詰めの作り方」

http://www.agri-kanagawa.jp/nosoken/nousankako/Anzu-jam-01/anzu-jam-01-003.htm

に詳しく書かれていますのでご参照下さい。

 ただ、私見として言わせていただくなら、この中に重複していると思われる工程があります。事前の「ビンの消毒(蒸気で殺菌)」とビン詰め後の「脱気加熱」です。脱気加熱(脱気殺菌)を行う場合はビンの煮沸消毒は必要ないと思います。 また、倒立放冷も必要ないでしょう。



 私の、保存性を重視した「ジャムのビン詰め方法」は下記の要領です。

1.ビンと蓋を洗浄する。

2.食器乾燥機によってビンと蓋を十分乾燥させる。

3.ビンと蓋を仮締付して一時保管する。

4.十分熱を通したジャムを製造する。

5.ジャムが熱い(約80℃以上)うちにビンの肩まで充填する。

6.蓋を一度締め付けてから軽く弛める。

7.鍋にビンを入れ、お湯(60~80℃)をビンの肩まで注ぐ。

8.お湯の温度が90~95℃になってから20分間保持する。(脱気殺菌:写真)

9.ビンが熱い状態で蓋を反対方向に1/4回転してからキュッと締める。

10.自然放冷する。



 この工程の主旨は下記の事項です。

・ビンと蓋は清潔であれば事前の煮沸(熱湯)消毒の必要はない。

・ビンと蓋は洗浄・乾燥後、ジャムを詰めるまで仮締めして雑菌の侵入を軽減する。

・ジャムのビン詰めはジャムが熱いうちに行い、鍋の底に残った冷めたジャムを用いない。

・脱気・殺菌の内脱気とは、ビンの中に残った空気(ジャムをビンいっぱいに詰めるのは間違い。肩から首の下辺りまでがよい。蓋をしたときに内部の気圧が上昇してビンからあふれて密閉を阻害することがある。)を水蒸気に置き換えること。冷えるとほぼ真空状態になる。

・脱気・殺菌の内殺菌とは、ジャムの中心部の温度を80℃以上にすること。



 カフェピッコロのジャムは砂糖の量を控えていますので、長期保存に必要な砂糖の量(一般的に糖度60%以上:果実が持っている糖度と加えた砂糖による糖度の合計)に達していません。そこで、ジャムを製造した後、冷蔵庫保管で2ヶ月以内、開封後は2週間以内に食べきることとしています。



 その場合の「ジャムのビン詰め方法」は下記の要領でも構わないと思っています。

1.~5.までは「保存性を重視したビン詰め方法」と同じ。

6.ビンがまだ熱い内に蓋を軽く締め付け、2~3分そのままにする。

7.蓋を反対方向に1/4回転してからキュッと締める。

8.ビンを逆さにして自然放冷する。(倒立放冷)



 この工程の主旨は下記の事項です。

・6.~7.の工程は簡易的に脱気をしています。

・7.の工程は、蓋締めの確実性を向上させます。

・8.の工程は、蓋の殺菌を意図しています。

 尚、蓋を締めすぎると、蓋のパッキンが塑性変形してしまいますのでご注意下さい。



 カフェピッコロでは、一回に1~1.5kg程度のジャム(多いとビン詰めに時間がかかり温度が下がる)を作って、ガラス製の簡易的な密閉容器に入れて冷蔵庫に保管しています。お客様には、樹脂製の簡易容器(又はお客様が持参したビンなど)に入れ替えて、量り売りで買っていただいています。この場合も冷蔵庫保管で2週間以内を目処に食べきっていただいています。



 そして、長期保存については、ジャムに加工する前の段階、つまり生のくだものの状態で冷凍保存するようにしています。これについては、日を改めて記述いたします。

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