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あれやこれやの四方話-「とんすい(呑水)」

2002年7月12日 (金)
「とんすい(呑水)」をご存知ですか?

広辞苑にも無いので確かめ様もありませんが

焼き物の世界ではちゃんと通用しています

和陶器にあって大抵「天皿」との対にされます

そう 「天つゆ入れ」によく用いられている器

鍋物にも付けられる器です もうお分かりですね



それにしても何故「とんすい(呑水)」と?

広辞苑にさえ無いなら よも得意の推測を

字のごとく本来は水呑み器でしょうね

ほら 小さな「取っ手」もあるでしょう

男なら水瓶から「柄杓」ですくってがぶ飲みでも

女性はそれではと用いたのが「呑水」なのでは

「呑水」でなら柄杓より間違いなく上品ですよね



「きっとそうに違いない」よもながらに得心しておきます

水の汲み置をしなくなってから本来の用いられ方をされず

「天つゆ入れ・鍋物の取り皿」などでの用途に残されたとね

料理同様 器好きでずぅ~と気にかかっていたものでした



「呑水」の誘惑

呑水の誘惑に引っかかる人は多い それは小さな「取っ手」

「天つゆ入れ」使いの場合は上げ下げなしで「取っ手」無視でよしも

「鍋物の取り皿」使いでは上げ下げが多く「取っ手」に気を取られる

多くの人は「取っ手」を持って上げ下げする誘惑に引っかかってしまう

他人のを見ればよく分かることですが大変「不安定」に見えるでしょう



「呑水」の正しい使い方 : 鍋物用取り皿使いの場合

「呑水」は水瓶などから水をすくって口に運ぶのに便利な形をしています

上げ下げを繰り返すことは「想定外」なのです だから「不安定」に

上げ下げを繰り返す場合は「取っ手」を無視し手のひら受けにしましょう

そして「呑水」を鍋に添わせるようにし具などを「滑らす」ように取りましょう

特に鍋仕舞いの「うどん」などは摘まんで引き上げると 滑らせ落して

「汁はねそそう」をしてしまいがち 「あっ しまった ごめん」と

「呑水」の本来使いされない意趣返しに 引っかかってはいけませんよ



「呑水」は手のひらで「軽く包むように」持つべきなのです 「安定」します



この形での他人のを見れば一目瞭然 大変「行儀良く」見えるはずです

この「呑水使い」は名古屋名物「味噌煮込みうどん」などにも有効なので

こちらにいらして食される方はよく覚えておいて下さいね



「水要らぬ 天婦羅にして 呑水や」 よも

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