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ローストビーフ

噛んだときに口の中に広がる旨みこそが、醍醐味。ゆっくりていねいに焼いて、しっかりねかせるだけ
ローストビーフ
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コツ・ポイント

【ローストビーフにはだんぜん赤身の多い肉!】
牛肉を焼くとき、あまり難しく考えなくても大丈夫。だって、タルタルステーキにするように、牛肉は生でもおいしく食べられる食材。だから火の入り具合を気にせず、大らかに焼くのがいい。おいしく焼き上げるのに大切なことは、違う身質の部位を一緒に焼かないこと。かたまり肉を焼くときはとくに、周りに筋などが入っていると、一部が堅くなったり繊維が引きつって、おいしくありません。きちんと取り除きましょう。せっかくお肉を用意するなら、一番おいしく食べたいですから。そしてフライパンに接している部分に集中して、フライパンと素材の間に油がある状態を保ち、素材から出るサウンドを聞きながら焼いてください。僕は牛肉をダイレクトに焼くときは、だんぜん赤身の多い肉を選びます。焼いた牛肉の醍醐味は、噛んだときの旨み。それを味わうのにぴったりだからです。サシの入った脂の多い肉は焼くと小さくなりますし、僕の考える”焼き“らしいおいしさが発揮されません。

【オーブンは使わない。フライパンで焼き上げる】
ローストビーフは、表面をフライパンで焼き固めてオーブンで仕上げる、と思っているかたも多いでしょう。でも僕はここでもフライパンだけで仕上げます。強い火力で一気に焼き固める必要はまったくなし。カチカチの食感になっておいしくありません。中火でじっくり、きちんと焼いて、中心5ミリは半生がいいんです。この本では、どなたにでも作っていただきやすいようにフライパンを使いましたが、“焼き”の原点に立ち返って、ビーフステーキと同じように、焼き網にのせ、弱火の直火でじっくり全面を焼くと、いっそう香りがよくてとてもおいしいです。

【Chef's voice】
焼き終えた後のフライパンを見てみてください!油と脂しか残っていません。出ているのは肉汁(ジュ)ではありません。このぐらい、牛肉はジュースが出ない肉なので、焼き固めなくてもいいんですよ。本当に。

掲載情報
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「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ
フレンチ界の実力派、「ル・マンジュ・トゥー」の谷昇シェフが教える、ご家庭で絶対においしく作れる フレンチの技術書です。フレンチといっても、ソースも付け合せもほぼゼロ。使う道具も、ご家庭と同じフライパンや鍋だけ。鶏肉のソテーやローストビーフをフライパンでとびきりおいしく焼く方法や、絶品ポタージュの作り方、サラダの基本などご家庭で作りたい料理だけ約40品ご紹介。作り方はフルプロセス。写真付きだから、動画みたいで分かりやすい!シェフの言葉で大切なことを語るので、まるで料理教室で習ったみたい。自然と身につきますよ。
著者:谷 昇    定価:1,600円(税抜)