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ローストチキン

フライパン1つで焼き上げる、ジューシーで絶対おいしいおもてなし料理
ローストチキン
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コツ・ポイント

【鶏のお腹の空洞が火入れの鍵】
僕がアルザスの三ツ星レストランで働いていた頃のこと。毎週末のように訪れていたワイン醸造家のお家でよく作ってくれたのが、ローストチキンでした。ご主人がさばいてくれて、それぞれが好きな部位を食べる、そんな思い出の料理です。
鶏1羽は、火の入り方の違ういろんな部位の集合体。ローストチキンはいつも僕が言っている「違う身質のものは一緒に焼かない」という考え方と、真っ向から反対の料理です。部位それぞれのおいしさをあきらめた料理ですが、ローストチキンでしか味わえない、柔らかくてジューシーなおいしさがあります。それを可能にするのが、内臓を抜いた後のお腹の空洞。外側はフライパンで直接焼くので熱くて触ることすらできませんが、内側はお腹の中からじんわりと50〜70℃に温まった空気の対流で、ゆっくり、やさしく焼けていきます。焼き固めないからふわっと焼き上がり、骨から髄液がじんわり出てくるのでさばくとおいしいジュースがうわーっと出てきます。

【もも肉の焼き具合で焼き上がりをチェック】
ではどこで焼き上がりを見ればいいでしょう。照準をもも肉に合わせてください。火が入るのに時間がかかるので、もも肉がちょうどよく焼けたら大丈夫。むね肉は火が入りすぎますが、ミディアムウェルダンもおいしいものですよ。オーブンでももちろん焼けるローストチキンですが、僕はうまく焼けたらフライパン焼きのほうが絶対においしいと思います。正直、焼き上がりの見極めは難しい。どれだけ作って、失敗したかでしか上手になれません。中が見えないぶん、とくに経験が大事な料理です。

掲載情報
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「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ
フレンチ界の実力派、「ル・マンジュ・トゥー」の谷昇シェフが教える、ご家庭で絶対においしく作れる フレンチの技術書です。フレンチといっても、ソースも付け合せもほぼゼロ。使う道具も、ご家庭と同じフライパンや鍋だけ。鶏肉のソテーやローストビーフをフライパンでとびきりおいしく焼く方法や、絶品ポタージュの作り方、サラダの基本などご家庭で作りたい料理だけ約40品ご紹介。作り方はフルプロセス。写真付きだから、動画みたいで分かりやすい!シェフの言葉で大切なことを語るので、まるで料理教室で習ったみたい。自然と身につきますよ。
著者:谷 昇    定価:1,600円(税抜)