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パプリカのムース トマトのムース

なめらかな"泡"が口の中で溶けて野菜がふわっと香り立つ
パプリカのムース トマトのムース
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コツ・ポイント

【なめらかな気泡を壊さずに混ぜること】
ムースは“泡”の名の通り、口の中に入れたらふわっとなめらかに溶けて素材の風味が広がる、それが目指す仕上がり。その食感に仕上げるのに、僕が大切にしていることが2つあります。ひとつは生クリームの泡立て具合。最初はたっぷり気泡を抱かせて、ある程度立ったら泡立て器をゆっくり動かして気泡を安定させる。こうすると立てすぎることなく、口当たりなめらかな状態になります。細かいことですが、泡立てるときはガラスのボウルがいいでしょう。金属のボウルはごく細かい破片が散って、金けが出ることがあります。2つ目はその生クリームの気泡を消さずに、パプリカやトマトと混ぜること。しっかりときちんと混ぜ合わせたい、でも泡をつぶしたくない。ボウルの底から上へ、底から上へ天地返しするようにします。

【ヴィネガーがトマトのかくし味】
普通に売られているトマトは酸味が少ないので、生クリームと合わせるには味のボディが弱い。そこで、かくし味のヴィネガーを使います。火を入れるときにヴィネガーを加えると、ボンヤリした味がキュッと締まって、味の輪郭がくっきりします。またヴィネガーは醸造しているので、火が入って余分な酸味が飛ぶと旨みになる。僕は煮込みでちょっと旨みを補強したいときにもヴィネガーを使います。ただし量を入れすぎないように。レモンは香りが強いので向きません。

【Chef's voice】
パプリカはもともと中南米原産の野菜。ハンガリーに渡って、現在の甘いパプリカに作り替えられたものです。そのルーツを考えて、ムース生地にパプリカの粉末を加えて風味を変えても楽しめます。辛みのあるカイエンヌペッパーや、爽やかな辛みの唐辛子、エスプレットもいいですし、盛りつけた後の仕上げにふってもいいでしょう。

掲載情報
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