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にんじんのポタージュ

にんじん嫌いだった僕が考えた、バターでよくよく炒めた甘みと旨みのスープ
にんじんのポタージュ
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コツ・ポイント

【にんじんの皮は煮えない!残らずむき取る】
「おいしいにんじんのポタージュを作るには、まずにんじんの皮のむき方からマスターしてください」僕はいつもこう言っています。正しいむき方は、まず一回、皮をむいたら横からよーく見ます。断面の両エッジが盛り上がっているでしょ。これを山の頂点と見立て、二回目はその頂点をむき取るようにして皮をむきます。これを一周くり返すと、皮が残ることはまずありません。皮はいくら煮ても煮えず食感が悪くなり、色も黒ずみます。舌触りをよくするには、ミキサーにしっかりかけること。にんじんやとうもろこし、かぼちゃなどミキサーにかけても粘りの出ない食材は、できるだけ長く。僕はだいたい5〜6分ほど回します。粒子が細かくなって、驚くほどなめらかな舌触りになりますよ。

【よーく観察して炒めること、これが大切】
にんじんのポタージュでは、煮るよりも炒める作業が重要です。バターで炒めて炒めて炒めて、甘みを存分に引き出します。これを僕は“炒め殺す”と呼んでいます。炒め殺すときに、鍋の中をじーっと観察してほしいんです。バターの状態が刻々と変わります。溶けて白濁していたのが透明になり、次第になくなってまた出てくる。とくに最後が勝負。バターの旨み、乳しょうをしっかりとからませ、焦がさないこと。鍋の隅々まで炒めて、焦げを作らないようにします。とても甘い甘いおいしいにんじんになるので、ブイヨンを使わなくても水だけで充分です。じつはこれ、にんじんをひと口大に切って炒め殺すところまで行えば(作り方4〜10)、付け合わせの定番“にんじんのグラッセ”。砂糖を使わなくても、充分に甘くておいしいですよ。

【Chef's voice】
14でミキサーに移した後の鍋底を見てみてください。うっすら皮膜ができていたらOK。よく炒められている証拠です。鍋底がつるんときれいだと、炒め方がまだ足りなかったということ。にんじんの甘みが充分に引き出されていません。

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「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ
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