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スカロッピーナ、レモンバターソース

厚い肉を叩いて焼くから、薄切り肉でも旨みが強い。
スカロッピーナ、レモンバターソース
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コツ・ポイント

【本来は仔牛肉で作る“薄切り肉”料理】
スカロッピーナという料理名はフランス語の「エスカロップ」をイタリア語化したもので、「薄切り」のこと。それがイタリアでは「薄切り仔牛肉のソテー」というひとつの料理として定着しました。日本のご家庭では仔牛肉が手に入りにくいので、ここでは同じ白身の豚肉で代用しています。仔牛の場合はもも肉で作ることが多いのですが、豚肉ならヒレ肉がおすすめ。ウェルダンに火を入れても柔らかいし、輪切りにして叩くだけで丸い形になってスカロッピーナらしくなりますからね。
薄切り肉のソテーといっても、日本で売られているスライス肉のような、ごくごく薄い肉を焼くわけではありません。厚みのある肉を叩いて薄くのばしたものを焼きます。イタリアには、もともとごく薄く切って食べる肉料理がないんですね。せいぜい生肉で食べるカルパッチョくらい。肉はある程度の厚みがないと、火を入れたときにすぐに水分がとんでパサつきやすく、何よりも旨みが出ない、と考えるからです。だから、薄切り肉の料理は、必ず厚めに切ったものを叩いて薄くします。

【叩きすぎかな、と思うくらいしっかり叩きましょう】
この料理でも、豚肉を叩いて2mmくらいまで薄くしますが、焼き縮みが出て少し厚みが戻るので、ちょっと叩きすぎかな、と思うくらいしっかり叩いて大丈夫。長さのある豚ヒレ肉の場合、頭側と尻側では肉の硬さや縮み方が違って、頭側のほう(赤みが強く、太いほう)が縮みやすいので、こちらを使うときはとくに強めに叩きましょう。薄くてすぐに火が通りますから短時間でさっと焼き、白ワイン、レモン汁、湯を入れた焼き汁にバターを煮溶かし、ソースにします。

【Chef’s voice】
バターはどんな料理でも、1cm角くらいに小さく切って使うと風味を最大限に生かせます。火を入れる料理では、バターをかたまりのまま鍋に入れると中心まで溶けきる前に周りが焦げ始めることもあります。小さければ、均一に素早く溶けるので風味を損ないません。

掲載情報
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