【冷蔵発酵】練習用デニッシュの画像

Description

たくさん作って経験値を積むための少量レシピ。ただし0.1gを計れるスケールは必須。2~3日かけてのんびり作る。随時改訂。

材料

デトランプ(小麦生地)
125g
※ない場合は強力粉+薄力粉
62.5g+62.5g
2.5g
砂糖
12.5g
15g
牛乳 ※レシピに解説
65g
バター(生地用)
5~12g
折り込み用バター生地
具材(一例)
3~4個
柔らかいガナッシュ
チョコ40~50g分
仕上げ用
1/4個

作り方

  1. 1

    ◆折り込みの道具
    麺棒
    ・人工大理石の麺台
    ・3&5mm厚の棒(厚み確認用)

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    麺棒は直径が4cm以上の太い物を使うと、早く生地を伸ばせて楽。100均で5分かかる所が3分弱で伸びる。おすすめ。

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    ◆液体の測り方
    量が少ないので、ml(体積)で測ると誤差が無視できない大きさになる。液体も重さで測る事で誤差をなくす。

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    ◆材料の効果
    卵→伸びを良くする。
    牛乳→ミルク味。生地が締まる。
    ※牛乳で締まる分を卵で相殺が狙い。

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    ◆作業日程
    3日コース
    1日目:デトランプ作成
    2日目:三つ折り3回・成形前の生地
    伸ばし
    3日目:成形・二次発酵・焼成

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    2日コース
    1日目:デトランプ作成
    2日目:三つ折り3回・成形前の生地
    伸ばし・成形・二次発酵・焼成

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    ※季節による折り込み中の管理は、ポイントをまとめた別レシピ参照。
    夏編:ID:6248137
    冬編:ID:6324942

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    ■1日目
    準強力粉に塩・砂糖・ドライイーストを混ぜる。レンジで人肌位に温めた卵+牛乳を注いでゴムベラで混ぜる。

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    大体混ざったら、手で粉気がなくなるまでまとめる。

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    ゴムベラで混ぜた時は、まだ粉っぽい所が残る。その後、手で生地をこねると簡単にひとまとまりになる位がこのレシピの水分量。

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    ◆ポイント
    何度生地をこねても粉っぽいなら、牛乳を小さじ1足して様子を見る。バターを入れる前に調整。

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    固すぎる生地は伸びが悪く、折込中に破れる。そこからバターがはみ出すので、ここで生地が粉っぽいまま放置しない事。

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    バターを入れ、生地に混ざるまで捏ねる。塊が残らず、均一に馴染んだら終了でOK。生地は伸ばすとブチブチ切れ、でこぼこ状態。

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    グルテンチェックで薄く伸ばした時に、穴が開く程度までにする。ここで普通のパン並みに捏ねると伸ばすのが大変。

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    ◆別のやり方 
    もっと伸ばしやすくしたい場合、スコーンのように粉とバターを最初に粉チーズ状になるまで手ですり合わせる。

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    さすがに工程説明が取っ散らかるので、こちらの手法の解説はデトランプが同じ配合の別レシピへ。
    ID:6617639

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    油を塗った容器に入れて、生地が少し大きくなるまで発酵する。
    30度20~30分。
    夏は室温で20~30分。

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    冷蔵庫に入れる前に発酵時間を取ると、冷蔵発酵の成功率が上がる。冷蔵発酵についての詳細→ID:5559985

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    冷蔵発酵の具合は、季節・冷蔵庫の癖・生地温度で変化するので、自分の環境に合わせて調整する。

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    ※2日目以降の工程は、3日コースを基本として紹介。冷やす時間をしっかりとるため、基本は3日がおすすめ。

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    ■2日目
    冷蔵庫で一晩冷蔵発酵後、生地が1.5倍に膨らんでいればOK。

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    生地の中央を十字に麺棒で押した後、四隅を斜めに伸ばす。生地が大体正方形になったら、冷凍庫で30分位、凍らない程度に冷却。

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    冷蔵庫から出したてのバターを5mm厚位に切り、ラップの上で薄力粉をまぶす。
    ※最初から柔軟性のあるバターは省略可能。

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    バターをラップに挟み、麺棒をぐっと押し付けて潰す。バターが潰れたら、粉がなじむように半分に畳む。

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    粉がしっかりなじんだら、厚さ6~8mmの四角に整えて冷蔵庫で30分冷やす。厚紙を型紙にして、サイズ合わせする方法も。

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    ■折込
    打ち粉を多めに振った滑りのいい台に生地を置き、バターより一回り大きい位になるよう麺棒で伸ばしてサイズ調整する。

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    中央にバター生地をのせ、空気が入らないようにぴったり包む。綴じ目はしっかりつまんでくっつけておく。

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    麺棒を生地に押し付けて、2つの生地を密着させて馴染ませる。最初は麺棒を転がさず、ぐっと押し付けるように伸ばす。

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    全体を押し延ばしたら生地を裏返し、転がして伸ばす。伸ばす時は麺棒を押し付ける→転がして平らにならすと伸びやすい。

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    伸ばすうちに斜めに歪んだら、麺棒を生地に対して斜めにかけたり、麺棒で横から押して直す。

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    時々生地の表裏を返しながら、3倍位の長さに伸ばす。この生地量だと、最終的に縦が35cmの長さになる。

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    ◆ポイント
    台に張り付くと生地が破れる。伸ばす勢いで生地が上下にするする動く位がちょうどいい。打ち粉は時々追加する。

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    生地を伸ばし終わったら、余分な打ち粉刷毛で綺麗に払っておく。くっついたままだと仕上がりが悪くなるため。

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    伸ばした生地の奥側1/3を折る。さらに手前から1/3折って重ね、三つ折りにする。麺棒を生地に押し付けて馴染ませる。

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    折り込み作業は、三つ折り1回&冷凍庫で冷却で1セット。冷やす時間は冷凍庫30〜60分を目安にするが、生地の温度で変わる。

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    冬→布巾を巻いて冷凍庫で30分。
    他の季節→冷凍庫で40~60分。

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    ◆ポイント
    半解凍の冷凍パイシートの硬さまで冷やすと、特に気温25度以上の日は次の折り込みが楽。冷え具合の確認目安に。

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    折り込み2回目。休ませた生地の向きを90度変えて置き、生地の表裏に薄く打ち粉をまぶす。3倍位の長さに伸ばしたら三つ折り。

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    ◆ポイント
    生地がベタつきで伸びにくい時は、すぐに冷凍庫で20~30分冷やす。冷やし過ぎたら冷蔵庫で10分追加で冷やす。

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    グルテンで生地が伸びにくい時は、冷凍庫を15~20分使うと便利。イーストの影響か冷蔵庫30分で効かない時があるため。

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    三つ折り2回完了後、また生地を休ませる。この後は生地が伸ばしにくいので、冬以外は1回目の後より20分以上長く冷やす。

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    冷やし方の例:
    1回目の折り込み後→冷凍庫で40分。
    2回目の折り込み後→冷凍庫で60~80分。

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    3回目の三つ折り。また3倍の長さに伸ばして三つ折り。伸びにくいと感じた時は、冷凍庫で15~20分休ませて伸ばす。

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    ◆ポイント
    3回目は伸びづらい+破れやすい。打ち粉を減らさず、一気に伸ばそうとせず休憩を入れと、焦らないのがコツ。

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    ■成形準備
    成形に備えて生地を伸ばすため、また冷凍庫で休ませる。目安は下記参照。
    夏:80分
    冬:30分~

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    休ませた生地を5mm~1cm程度に薄くする。打ち粉は三つ折りの時と同様、生地が上下にするする動く程度の量。

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    生地の表面が少し湿っていると、そこが台に張り付いて破れてしまう。ここまで来てそれはもったいないので要注意。

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    ここで出来るだけ5mmに近い厚みにすると後が楽だが、一回で伸ばすのが難しい。伸ばす→冷凍庫で休ませるを繰り返していく。

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    まず厚さ1cm弱に伸ばしてから冷凍庫で20分休憩し、今度は5mmに伸ばす。という風に段階を踏んで少しずつ薄くすると安全。

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    終わったら、翌日まで冷凍庫。解凍は冷蔵庫で40分+室温23度10分弱など、作業しやすい硬さに戻す感じで。1時間はかかる。

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    この時、5mmの生地だと縮んでも1cm未満。薄い分解凍が早い。それでも室温15度だと、30分ではまだ中央が硬い。気長に。

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    解凍も温度環境に左右されるが、変な時に発酵を再開されないように、昼から夕まで放置のような事はやめた方がいいと思う。

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    生地の表面に泡が発生していると、多分発酵が進行している証拠。この状態の生地に温度計を挟んで計ったら16度台だった。

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    ■3日目
    ここから成形。休ませた生地を3~4mm厚に伸ばす。この時、幅15cm位出せるように伸ばす。

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    成形で伸ばしたら、切る前に冷凍庫15分かけて冷やす。バターが溶けていなくても、柔らかい生地は包丁だと断面が潰れやすい。

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    半解凍の冷凍パイシート程度に冷えている生地なら、断面がスパッと綺麗に切れる。真四角に切るなら8〜10cm。大きめが楽。

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    ■ダイヤ型
    生地を三角形になるように折って、真ん中の頂点を残して二ヶ所切り込みを入れる。

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    生地を開いて、ふちの部分に卵を塗る。互い違いになるようにふちを折って接着する。

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    オーブンの発酵機能で30度10分+庫内放置60~70分以上。生地が1.5~2倍になるまで。庫内を少し温めて放置する感じ。

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    28度に設定出来るなら、28度で70分以上発酵。コップ一杯程度の熱い湯と一緒にオーブンやスチロール箱に入れてもよい。

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    ◆ポイント
    発酵する時、スチーム噴出口に近い上段は30度10分の設定でもバターが溶ける。二段焼きの場合にはまりやすい罠。

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    つついたら生地がへこみ、ゆっくり戻る位までは発酵させないと、焼いた時にバター漏れの原因の1つになる。気長に。

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    室温25度では、予熱待ちの時間を含めて発酵に1時間半掛かった。発酵が終わったら好みで卵を塗るが、層には絶対塗らない。

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    210度に予熱したオーブンで10分焼く。バター漏れは出来るだけ少ない方がいい。

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    ただし、染み出たバターが広がる範囲は使うシートによっても差が出る。完成品がまともなら大丈夫そう。

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    断面図。うまくいけば、外パリッと中ふわっとの仕上がり。店っぽくしたいなら折り込みバターを50%以上にしないとダメかも。

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    ■余談
    バター以外の油脂で練習したい場合、個人的なおすすめはバターブレンド50EXなど、バターをブレンドした物。

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    油脂に関する詳細や使った感想は下記にまとめてある。
    ID:6316000

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    以前に作った物。折り込みはバターブレンド50EXを40g。生地の小麦粉の40%量。製作期間は2日。

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    断面図。外観の割に何かいまいち。こうなると食感も良くない。味はそこそこ。

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    失敗作比較。どちらも二次発酵でバターが溶けた物。左は折り込み失敗、右は折り込み成功。かなり違いが出る。

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    3日で作成。バターブレンド50EXの量は小麦粉の40%量。2日目の夜にチルド室に入れていたら、夜間に発酵が進んだもの。

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    発酵周りがグダグダになってるが、焼いた時のバター漏れは一番少なかった。

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    断面図。トラブル発生した割にはさほど悪くない。

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    2日で作成。バターを使用。

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    断面図。バターの量にもよると思うが、折り込んだ当日に焼くと層がダイナミックになりやすいかも知れない。

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    こちらも2日で作成。雪印バター60g使用の生地(小麦粉の50%量)の断面図。巻きは二巻き程度でゆるい。

コツ・ポイント

生地と油脂の硬さを揃えるのが重要。一番のコツはがっちり生地を冷やす事。打ち粉は惜しまず強力粉をたっぷり使う。平らな成形だと二次発酵前後のサイズ変化が分かりにくい場合、余り生地をクロワッサン型にすると若干目安にしやすいが、これは人によるか。

このレシピの生い立ち

とあるおいしそうなレシピを技術不足で失敗した後、色々なレシピを見て自分に優しい作り方を研究した。ちなみにバターブレンド50EXなどのバター入りマーガリンは、業務スーパーや通販で入手可能。
21/4/27 デトランプ作りの方法をもう1個紹介。
レシピID : 6096746 公開日 : 20/08/31 更新日 : 21/04/27

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