2.
毎年のように作っている四日鍋だが、これを作ると大量に、大根の皮が出る。で、実はこれを、せっせと切り干しにしている。…
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…むしろ、切り干しを作りたくて四日鍋に大根を入れている、と、いったほうが近い。つまり、別に私は、おでんに大根、…
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…なくても平気(ガンモが好き)。その、大根含め、切り干しの作り方。
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1。大根から皮を取る。おでんにするときは、大根を1、2㎝厚の輪切りにする。このとき、「皮ごと」輪切りにしてしまう。…
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…輪切りにした後で皮を剥くのだ。輪切りにされた大根の断面をよく見ると、中心から放射状に繊維が走っているのだが、…
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…よく見ると、皮の内側1㎜あたりに白い層があって、放射状の繊維はここで止まっているのがわかる。形成層らしい。…
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…実はここは、煮物にすると触感が悪くなるので、料亭などでは剥いてしまう。ご家庭では皮をピーラーなどで剥いて、…
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…形成層ごと煮物にするが、そんなことをしなくてよい。形成層は、切り干しにする。なので、皮の内側、5㎜くらいの…
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…ところを、かつら剥きにする要領で、輪切りの一回りの皮を、包丁で剥いてしまう。こうすると、数㎝×十数㎝の…
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…長細い長方形に、皮が剥ける。なお、茎のついていた部分は、輪切りに切り離したうえで、…
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…そのまま千切りにする(茎は細かく刻んで炒め物にする)。
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2。皮を千切りにする。できるだけ長く(切干にするから)。長方形に切られた皮の、長辺にできるだけ平行になるように、…
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…浅い角度の斜めに包丁を入れて、千切りにしていく。
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3。皮を日干しにする。風通しの良い冷暗所、と、いうのが定法だが、部屋の隅っこでいい。新聞紙など、…
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…水の吸収が良い一方で、ティッシュみたいにこびりついたりしない「身離れの良い」紙を使う。…
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…紙を広げたらその上に、できるだけ重ならないようにしながら、千切りにした大根を広げる。
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4。「切り返し」。4日間だけ、やる。製酒では切り返しというけれど、要は、全体を混ぜて広げなおすこと。…
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…1日ごとに、全体をほぐしなおすように、かき集めて広げなおす。身に残っていた糖分のせいだと思うが、結構、…
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…互いにくっついたりするのだ。また、横着してそのまま放置すると、身の水分からカビが発生したりする。…
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…なので、4日間だけは、1日に1回、切り返す。
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5。4日たつと、全体に身が縮んで水分も抜け、切り干し大根らしい姿になる。ここまで来たら、普通に切干として使える。…
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…保存を考えるなら、さらに1か月、これは切り返しは不要だがしっかり水分を抜く。…
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…保存は、残った水分でカビたりするので、ジッパーバッグのようなプラスチック製の袋より、紙袋がいい。…
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6。あまり長期間保存していると、糖分が褐変して黒ずんでくる(カルボニル反応かなんか)。
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ちなみに、ニンジンの皮や長ネギ・ホウレン草のしっぽなんかも、いっしょに切り干しにしている。…
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…にんじんは、ピーラーで剥いた皮を千切りにする。ホウレン草のしっぽは2つぐらいに縦に割り切る。…
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…刺身についてきた菊花を干したことがあって、これは切り返しをする必要がないのは楽なのだが、…
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…乾燥するのにだいぶかかった記憶がある。乾燥しても見た目はたいして変化しないが、使うときに…
33.
…ガクを外して花びらだけを使うようにしないと、苦くてとても食べられない。当時は知らなかったので閉口した。