今日2月10日は「ふ(2)」と「とう(10)」の語呂合せから、「ふきのとうの日」です。雪で覆われた大地からニョキッと顔を出す“春を告げる山菜”、みなさんはどんな食べ方をしていますか?
ふきのとうは日本原産の山菜・野菜です。その名の通り、大きな葉と長い茎に成長する「ふき」の花のつぼみで、葉が地上に出る前、つぼみが真っ先に顔を出すのです。
関東近辺の平地では、そろそろ顔を出し始めるシーズンなので、もうまもなく露地ものがスーパーに並び、「春だなあ~」と思わせてくれるでしょう。
そしてちょっと余談ですが、おとぎ話に出てくる小人〈コロボックル〉をご存じですか?
あの小人たちは、北海道アイヌの伝説に出てくるのですが、大きなふきの葉っぱを屋根にした家に住んでいることから、「フキの下の人」という意味のアイヌ語に由来して、〈コロボックル〉という名前なのだそうです。ふきのとうは縄文時代から食されていたと言われていますから、ふきのある場所で暮らしていたコロボックルたちも、小さなカラダで力を合わせてつぼみを摘み取り、春の香りを味わっていたのかも知れませんよね。
ふきのとうは、つぼみのカタチと苦みと香りを楽しむ食材なので、素材がシンプルに生かせる「天ぷら」が一番ポピュラーな食べ方でしょう。しかし!ちょっと地味だけれども、作り置きしておくとマルチに活躍してくれる「ふき味噌」も、忘れてほしくないメニュー!特に最近は「手作り味噌」が秘かなブームになっていることですし、今年の春は断然オススメしたいと思います。
使い方は、ご飯のお供、焼きおにぎりの味付け、和え物、田楽みそ、お酒のおつまみまで、まさに食卓で“ヘビロテ”の一品!たっぷり作らないと、あっという間になくなる可能性大ですよ。(TEXT:大河原裕美)