いま、世界中で注目されている食育。日本でも2005年に食育基本法が成立し、小学校や中学校で取り入れられつつあります。では、家庭でもできる食育は? 料理研究家ALICAさん監修のもと、ご家庭ですぐに実践できる食育をご紹介します。
自然の食べ物には、5つの味があります。「甘味、酸味、塩味、苦味、旨味」。
甘味の中にはお砂糖だけでなく、野菜がもつやさしい甘味もあります。酸味といっても、酢だけでなく梅干しやかんきつ類なども含みます。中でも旨味は特徴的で、日本料理のかつお節や昆布ダシに代表する味わい。実は、日本人は昔から味噌、醤油などの発酵食品がもつ旨味に親しんできた背景があります。旨味は、英語でもそのまま umamiと呼ばれているんだとか。これらの味は、基本五味といって味覚の基本を形成しています。
実は子供の味覚は、大人よりはるかに優れています。なぜなら、口の中にある味蕾(みらい)という器官の数が圧倒的に多いから。そんな味覚の敏感期に出す家庭料理は、この食材5つの味を楽しみながら教えてあげられるものがいいですね。「どんな味だった?」と、基本五味を意識しながら食卓で子どもに聞いてみるのもいいかもしれませんよ。(ちなみに味覚の土台が出来るのは、6歳前後だそうですよ)。
そんな基本五味を楽しく味わえる、クックパッドのレシピをご紹介します。
普段の食卓でも、かつお節や昆布からダシをとり、レシピも少しアレンジして「味覚の教室」なんていかがでしょう。ぜひ、お試しを。(TEXT:太田さちか)
日本が誇る「麹」をはじめとした発酵食品の魅力に惹かれ、現代のライフスタイルに合わせたレシピを提案。レシピ考案・教室、商品プロデュース・講演・執筆など。著書「麹イタリアン」(扶桑社)
http://ameblo.jp/alica-kitchen/