重箱につめたお弁当をきれいに撮るには

レンズを広角にしない、高い位置から撮る、お弁当の位置をずらしてみる、の3つのポイントで重箱につめたお弁当をきれいに撮ることができます。おせちのお重などにかぎらず、お花見弁当や運動会のお弁当など、大人数のお弁当を撮るときに知っておきたい基本です。

①広角で撮影しない

重箱のように四角いお弁当箱の場合は特に、広角での撮影による形の歪みが顕著に出るため、被写体から離れ、標準または中望遠の焦点距離にして撮影します。こちらはコンパクトカメラやスマホでの撮影に関しても同様で、至近距離から広角で撮るのではなく、あえて被写体から離れ、ズームして撮影するほうがゆがみの少ない写真を撮ることができます。

参考:ぐるなびPRO 「おいしい料理写真の撮影レシピ」

至近距離から広角で撮ったお弁当

前のお弁当に比べ、後ろのお弁当がだいぶ小さくなってしまっています。お弁当の形も台形になってしまい、肉眼で見ている状態とだいぶ異なります。

少し離れ、ズームして撮ったお弁当

肉眼で見ている状態に近くなります。

②できるだけ高い位置から撮る

お弁当の中身全体にピントを合わせるため、できるだけ高い位置から撮影します。テーブルの上にお弁当がある場合には、椅子の上に立ち、できるかぎりお弁当から離れてみます。

低い位置から撮ったお弁当

奥の方のお弁当の中身はぼけてしまっています。

高い位置から撮ったお弁当

お弁当のおかず全てにピントが合っています。

③お弁当の位置をずらしてみる

お弁当の全部を撮りたいと思うとついまっすぐ並べて置いてしまいがちですが、あえてななめにずらすと、写真に動きが出て、ぐっとセンスがあがります。小物などを足して空間を埋めると、記録的で単調になりがちなお弁当の写真が、センスのよい1つの作品になります。

まっすぐ置いたお弁当

ななめに置いて動きをつける

小物を足して空間を埋める

デザートの果物、飲み物、ナプキンや食器類などで空間を埋めると、ピクニックの雰囲気が出てお弁当がより引き立ちます。

監修:サイタカメラコーチ 田部信子