それをすてるなんてとんでもない!りんごの皮は老化予防、みかんの皮は動脈硬化予防:皮の栄養学
果物には抗酸化物質やビタミンなど、体によい成分がたくさん含まれますが、 これは果肉だけでなく皮も同じ。今回は、果物の皮に含まれる栄養素とその効果についてご紹介します。
ぶどうの皮の効果
ぶどうの皮には「レスベラトロール」という成分が含まれています。
この成分には強力な坑酸化作用と坑癌作用があり、コレステロールを吸着して心血管疾患を予防します。
ロシアのある研究によると、45才以上の女性たちにぶどうの皮を摂取するようにさせたところ、2時間でコレステロール濃度が最高で70%も減少したという結果が出ています。
肉食が多いフランス人に心血管疾患が少ない理由も、ぶどうの種と皮を発酵させて作ったワインをたくさん飲むためと言われています。
また、ぶどうの皮はブルーベリーやクランベリーなどとともに、アントシアニンを含む代表的な食品です。
アントシアニンは免疫系を強化するだけでなく坑癌作用もあり、眼精疲労や視力低下など、目の健康に効果があります。
スイカの皮の効果
スイカの皮の白い部分は、他の果物に比べてビタミンC含有量は低いものの、水分が豊富で、夏の喉の渇きの解消と、皮膚の乾燥に効果があります。
また、スイカの皮には体の熱を鎮める作用もありますので、夏バテにも効果的です。
りんごの皮の効果
りんごの皮には食物繊維が豊富に含まれているので、便秘を予防する働きがあります。
また「ケルセチン」というポリフェノール成分も入っています。
これはりんごの果肉にはなく、皮にだけにある成分で、強力な坑酸化作用で老化予防に効果があります。
レモン・みかん・オレンジ・柚子など、かんきつ類の皮の効果
かんきつ類の皮には、他の果物に比べてビタミンCが豊富に含まれています。
皮の白い部分は「ヘスペリディン」という成分が含まれ、血管を丈夫にする働きがあるので、動脈硬化や心血管系疾患がある人にオススメです。
かんきつ類の皮は、漢方薬として使われることもあります。
普段、果物の皮を捨ててしまっている方は、皮ごと食べる、皮ごとジュースにする、皮をお茶にしてみるなど、果物の皮のことも見直してみてください。
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