豚ヒレの低温調理 塩タイミング比較実験

豚ヒレの低温調理 塩タイミング比較実験の画像

Description

BONIQマニアにおくる、低温調理の疑問あれこれの検証。

材料

各1本(厚さ3cm/ 150g)
各1.3g(肉の重量の約0.9%)

作り方

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    以前に行った「ローストビーフ低温調理 塩投入比較(5173129)」や、

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    「鶏胸肉 低温調理 塩タイミング比較実験(5128850)」は、どのタイミングで塩を入れれば、

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    肉がジューシーに美味しく仕上がるかを実験したものである。

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    その結果、「低温調理後、塩をバッグに入れて含ませる」が一番歯切れがよく、ジューシーであるという結果になった。

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    今回は“豚肉”でも同じように、「低温調理後、塩を含ませる」の理論が成立するのか?

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    ちなみに魚(サーモン)で行った時は逆の結果となったのである。

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    (「ブライニングは有効?比較実験 サーモン編(5508794)」)

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    振り塩(生魚の身に塩を振って10分ほど置き、出てきた水分をペーパーで拭うこと。)」をして低温調理を行ったものが、

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    「低温調理後、塩を含ませる」よりも臭みが抜け、ふっくらとした身に仕上がったのである。

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    はたして豚肉ではどのようになるだろうか?

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    豚肉の中でもパサつきやすい部位である”豚ヒレ”を使い、

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    ①塩を振って1日寝かせる→BONIQ
    ②塩をふってすぐBONIQ
    ③BONIQ→バッグに塩を入れて肉に含ませる(2時間)

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    の3つの方法で比較実験を行う。

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    今までのローストビーフや鶏むね肉の実験から、③が一番水分含有量が多く仕上がると予想される。

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    しかし、①はハムやベーコンを作る時に塩漬けしておくように、脱水により旨みを凝縮させるという考え方もできる。

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    ②は一般的に低温調理で行われている方法である。

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    <比較実験①②③>

    すべて同じ大きさ、厚さに整えた豚ヒレ肉を、

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    写真

    ①塩を振って1日寝かせる → BONIQ

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    写真

    ②塩を振ってすぐ、BONIQ

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    写真

    ③BONIQ → バッグに塩を入れて肉に含ませる(2時間)

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    全てBONIQは63℃ 2時間行う。

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    写真

    <比較実験結果>

    その結果は・・・

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    「③BONIQ → バッグに塩を入れて肉に含ませる」が一番ジューシーでしっとり柔らかい!歯切れも良く、肉汁がじゅわっと

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    口の中に広がってしっかり旨みを感じる。

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    「①塩を振って1日寝かせる → BONIQ」は押してみると一番弾力がある。塩でやや脱水されているからか噛みごたえもあるが

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    噛んでいくとしっかり旨みを感じる。柔らかいハムのようである。 

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    「②塩を振ってすぐ、BONIQ」はやや硬さを感じる。①③と比べるとやや歯切れが悪い気がするが、

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    ジューシーさはしっかりある。

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    まとめると、
    ジューシーさ:③>②>①
    柔らかさ:③>①>②
    総合した美味しさ:③>①>②

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    ローストポークなどにするならば間違いなく③の方法がおすすめ。

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    バッグに塩を入れて肉に含ませるというのはフライパンやオーブンで焼く従来の方法ではできない、低温調理の強みを生かした

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    塩の入れ方であり、圧倒的にジューシーで柔らかくなる。

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    だが間違ってはいけないのは、①②③の比較はとてもハイレベルの戦いである。すごく差があるわけでもないので、

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    決してどの方法がダメということではない。脱水して旨みを凝縮させるハムのようなイメージでならば

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    ①で塩漬けする方法(その場合もっと塩分を増やすと良い)も良し、

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    ②は一番工程が少なく短時間で仕上がるというメリットがある。

コツ・ポイント

「牛もも」の比較実験では明らかな差が出たものの、今回の「豚ヒレ」ではわずかな違いとなりました。

このレシピの生い立ち

総合的に見ると「鶏むね」「牛もも」と同様の結果ということになります。
こちらを踏まえ、究極のローストポークを考案したいと思います。
レシピID : 6545275 公開日 : 20/11/27 更新日 : 20/11/27

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