炊飯器を使った調理の注意事項・禁止事項

炊飯器は、大きく分けて「ガス炊飯器」と「電気炊飯器」に分かれ、さらに「電気炊飯器」は「IH式炊飯器」と「マイコン式(直接炊き、間接炊き)炊飯器」の2種類に分かれます。また、IH式炊飯器の中には、圧力をかけながら炊飯する圧力タイプもあります。
炊飯器のタイプによって、禁止事項、注意事項が異なってくるため、必ずご家庭で使用されている製品に同梱されている取扱説明書または料理集を確認し、記載事項に従って調理をしましょう。

調圧部、蒸気口、フィルター、安全弁、ふた加熱板(内ぶた)の穴などを塞ぐおそれのある食材や道具の使用は禁止

取扱説明書または料理集に掲載されている食材や量を守って調理しましょう。
取扱説明書で禁止されている食材や、付属品以外の道具を使用し調理をすると、炊飯器の調圧部や蒸気口を塞いでしまう危険性があり、中身の噴出などによって、やけどや怪我をするおそれがあります。

食材や道具の事例

  • 豆類(豆の皮が塞いでしまった)
  • 青菜類・皮付きトマトなど薄皮状のものが浮きやすいもの(葉の部分や皮が塞いでしまった)
  • 練り物・麺類(煮炊きで分量が増えて、塞いでしまった)
  • 重曹など(急激に熱に反応して発泡し、噴出した)
  • のり状になるカレーやシチューのルー
  • ジャムなどの泡立つ料理
  • アマランサスなど、小粒の雑穀
  • 多量の油
  • アルミホイル、クッキングシート、ラップ、あくとりシート、ポリ袋など(道具が塞いでしまった)
    など

原因は?

食材や道具が調圧部や蒸気口などを塞いでしまい、炊飯器内部の圧力が高くなるためです。

予防策は?

取扱説明書または料理集に掲載されている食材や量、手順に従って加熱してください。その他については、調圧部や蒸気口を塞ぐおそれがある食材や道具は、炊飯器に入れて調理しないでください。
どうしてもその食材を加えたい場合は、炊飯後に加えるなど、安全に調理できる方法を選択しましょう。
(例:青菜入りのおかゆが作りたい場合、青菜は炊飯器でなく別の調理法で調理して食べやすい大きさに切り、炊飯後に加えるなど)

取扱説明書に記載以外の調理法は禁止

取扱説明書に記載以外の調理法は、取扱いを誤ると中身の噴出などの危険があり、やけどや怪我をするおそれがあります。
必ず、製品に同梱されている取扱説明書に従って調理してください。

なぜ、製品同梱の取扱説明書に従う必要があるの?

炊飯器は、「IH式炊飯器」「圧力タイプのIH式炊飯器」「マイコン式炊飯器(直接炊き)」「マイコン式炊飯器(間接炊き)」など種類が色々あります。
また、個々の製品によって、様々な機能や特性を持っている場合もあります。

種類や製品によって、禁止されている調理法や、ご利用になれる調理法が異なる場合がありますので、必ずご家庭の炊飯器に同梱されている取扱説明書に従って使用するようにしましょう。

危ない調理法の事例

ポリ袋を使った炊飯調理

食材を入れたポリ袋を炊飯器に入れて調理すると、調圧部や蒸気口がポリ袋で塞がれてしまうおそれがあります。
最悪の場合、中身が噴出し、やけどや怪我をするおそれがありますので、やめましょう。

とろみが出る調理・大量の油を入れた調理・内釜の最大容量を超える量の調理

上記の調理をすると、最悪の場合、中身が噴出し、やけどや怪我をするおそれがありますので、やめましょう。

また、下記の食材や道具を使った調理法も同様にやけどや怪我をするおそれがあります。

  • 豆類(豆の皮が塞いでしまった)
  • 青菜類・皮付きトマトなど薄皮状のものが浮きやすいもの(葉の部分や皮が塞いでしまった)
  • 練り物・麺類(煮炊きで分量が増えて、塞いでしまった)
  • 重曹など(急激に熱に反応して発泡し、噴出した)
  • のり状になるカレーやシチューのルー
  • ジャムなどの泡立つ料理
  • アマランサスなど、小粒の雑穀
  • 多量の油
  • アルミホイル、クッキングシート、ラップ、あくとりシート、ポリ袋など(道具が塞いでしまった)
    など

圧力タイプの炊飯器の外ぶたをしめる時の注意

外ぶたが完全に閉まっていないと、外ぶたが開いたり、炊飯中に外ぶたから蒸気が漏れたりして、やけどや怪我をするおそれがあります。

予防策は?

外ぶたは、米粒や異物があると完全に閉まらないことがあります。
炊飯前には、次の箇所に米粒や異物がないことを確認し、音がするまで確実にふたを閉めましょう。

  • 外ぶたのフックの周囲
  • 本体とふたの間
  • 内ぶたのパッキンや蒸気口の周囲

蒸気口のやけどに注意

炊飯器の蒸気口からは、高温の蒸気が出ています。
やけどなどのおそれがあるので、顔を近づけたり、手を触れたりしないようにしましょう。

内釜の取り扱いに関する注意

内釜を直火にかけたり、電子レンジで加熱したり、電磁調理器などで使うのはやめましょう。変形や変色、故障の原因となるおそれがあります。

お子様の手が届かないところで使用する

お子様(特に乳幼児)だけで使わせたり、お子様の手の届くところでは絶対に使わないよう、十分ご注意ください。場合によっては、やけどや怪我をするおそれがありますので、必ずお子様の手が届かないところで使用しましょう。

参考

一般社団法人 日本電機工業会:「炊飯器 使用上のご注意事項・お知らせ

もっと知りたいときは

クックパッドニュース:【知らないと危険】調理機能の付いていない炊飯器を「炊飯以外の調理」で使ってはいけない理由