鶏ももステーキ 皮の焼き方比較実験
Description
低温調理前/後、フライパン/バーナー/コンロのグリル。最適な方法を徹底検証!
材料
作り方
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<比較実験>
①生をフライパンで(少量の油)焼く → BONIQ
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鶏もも肉の筋と余分な脂を切り落とす。(火通りが不平等にならないよう、厚さをそろえ重さは同じにする。)
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①フライパンに少量の油を熱し、生のとりもも肉の皮目をパリッと黄金色になるまで焼く。
BONIQ(65℃ 55分)で
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低温調理を行う。
バッグに塩を入れて再び口を閉じ、バッグごと氷水で冷却する。
実食前にバッグごと65℃に温める。
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②BONIQ→フライパン(少量の油)で焼く
③BONIQ→バーナーで炙る
④BONIQ→コンロのグリルで焼く
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鶏もも肉の筋と余分な脂を切り落とす。(火通りが不平等にならないよう、厚さをそろえ重さは同じにする。)
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②③④BONIQ(65℃ 55分)で低温調理を行った後、バッグに塩を入れて再び口を閉じ、バッグごと氷水で冷却する。
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再び口を閉じ、バッグごと氷水で冷却する。再びバッグごと65℃に温め、
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②フライパンに少量の油を熱し、とりもも肉の皮目をパリッと黄金色になるまで焼く。(身側は焼かない)
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③バーナーで皮目を炙る。
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④コンロのグリルで焼く。
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※①~④全てBONIQ後にバッグに塩を投入して肉に塩を含ませ、バッグごと氷水で冷却している。
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(冷却するのは衛生的に肉に塩を含ませるためと、それぞれの仕上がり時間差の調整のため。)
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<比較実験結果>
まず画像のように、それぞれの仕上げ方によって肉自体が何℃になっているのかを比較した。
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以前に行った「60℃~ 鶏もも肉の火入れ 温度時間比較実験」では“65℃”がジューシーで歯切れが良く、
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かといってパサつかない最高の仕上がりとなったが、湯せんから出してそのままの「①フライパン → BONIQ」以外では
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仕上げ時の皮の加熱によって肉の温度が上昇している。
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「②BONIQ → フライパン」 約73℃。皮付近~肉真ん中の温度が上昇。(皮から遠い部分は約63℃。)
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「③BONIQ → バーナー」 約69℃。表面的にのみ温度が高くなっている。(皮から遠い部分は約63℃。)
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「④BONIQ → コンロのグリル」 約83℃。焼き色が付くまで10分かかり、肉全体の温度が上昇。
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②と④は皮付近と皮から遠い部分で温度差があるものの、理想の65℃からは上昇した。
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④に至っては肉全体がかなり加熱されている。
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実食してみると、
「①フライパン → BONIQ」 当然皮が柔らかくフニャフニャになっているが、肉のジューシーさでは
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一番勝っている。また、塩の入り具合も②③④よりもしっかりと感じられて美味しい。
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「②BONIQ → フライパン」 皮が一番パリパリで香ばしい。しばらく時間が経ってもパリパリさを保っている。
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肉もじゅうぶんジューシーである。「③BONIQ → バーナー」 皮がパリパリになっておらず、焦げて色づいただけであった。
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肉自体はとてもジューシーだが、皮が苦すぎて肉の美味しさをかき消している。これはNG。
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「④BONIQ → コンロのグリル」 皮表面はパリッとしているが、皮の下層は柔らかい。
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肉のジューシーさがやや失われており、時間が経つにつれドリップが流れ出た。
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そこで
仕上げ時に肉まで加熱されてしまった②④について、実食前に温めず冷却したままの状態(約8℃)で仕上げを行えば、
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一緒に加熱された肉が理想の65℃付近まで上がらないかと考えた。
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「⑤BONIQ → 冷却したままフライパン」
「⑥BONIQ → 冷却したままコンロのグリル」
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すると、フライパンで仕上げた⑤は皮がパリパリになった時に肉はまだ約30℃でぬるく、理想の状態からは
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かけ離れてしまったのでNG。
コンロのグリルで仕上げた⑥の肉は約75℃であり、やはり皮表面だけがパリッとしており、
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皮の下層は柔らかいままであった。また、ジューシーさはそこまで失われなかった。12分ほどかかってこの状態になったので、
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さらに加熱を続けると皮はもっとパリッとするかもしれないが、肉が加熱され過ぎてしまうであろう。
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以上、
「③BONIQ → バーナー」は皮の苦味が尖っており、全く美味しくないのでNG
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「⑤BONIQ → 冷却したままフライパン」は肉の温度が上がりきらなかったのでNG として除外することとし他をまとめると
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●皮のパリパリさ ②>④⑥>①
●肉ジューシーさ ①>②>⑥>④
●総合 ②>⑥>④>①
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皮がパリパリで食欲をそそる黄金色で美しい「②BONIQ → フライパン」に軍配。やや皮側半分の肉の温度は理想より
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上がってしまうが、それでも皮から遠い部分は理想の温度に保たれておりジューシーさも失わず、美味しさは間違いない。
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次の候補は「⑥BONIQ → 冷却したままコンロのグリル」。肉全体の温度が理想より上がってしまうものの、
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ジューシーさを失ってはいない。ほどほどにパリッとした皮も楽しめるし、BONIQ後に冷却してから再度湯煎で温める手間が
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省けるのが良い。①は間違いなく美味しいが“ステーキ”ではない。調味料と絡める“照り焼き”や“煮込み”などには最適である
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と思う。
ちなみに、②をもっと低い60℃なりでBONIQし、その後皮をフライパンで焼けばちょうど65℃に近づくのでは?
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という声もあるかもしれないが、そうなると皮から遠い部分の肉が60℃のままであり、
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やはりぐにゃっとした食感が残ってしまう。それを避けるためには肉側も焼けばいいが、そうなると理想の65℃に仕上げるために
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火加減と時間の調整が必要となり、作り手の力量が問われる。
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“誰にでも一定の仕上がりにできる”という低温調理の意味合いは薄れるが、
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最低限中が生ということは絶対に起こらないので、一つの方法としてはありだと思う。
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コツ・ポイント
今回の比較実験により、65℃でBONIQした鶏ももをフライパンで皮目をパリッと焼き上げるのが今のところベストの方法です。
このレシピの生い立ち
BONIQでさらに美味しく簡単に料理を楽しんでいただけるよう、今後も研究に取り組みます。