低温調理済の冷凍肉 解凍方法比較実験

低温調理済の冷凍肉 解凍方法比較実験の画像

Description

“BONIQで調理済の肉”を冷凍した場合、解凍方法によってどのような違いが出るのか?比較実験する。

材料

実験①~③
各1枚(下処理後、厚さ2.5cm/ 250g)
各2.3g(肉の重量の0.9%)
 
実験④~⑥
オーストラリア産牛ヒレ肉
各1枚(下処理後、厚さ2.5cm/ 50g)
各4.5g(肉の重量の0.9%)

作り方

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    以前に行った「冷凍肉そのまま低温調理可能?比較実験」では“生の”鶏むね肉や牛ヒレ肉を冷凍し、

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    解凍しないでそのままBONIQできるのか?また、ベストな解凍方法を比較した。

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    結果は、生冷凍肉は“冷蔵庫解凍してからBONIQ”するのが一番間違いないが、“冷凍のままBONIQする”でも

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    じゅうぶん美味しく仕上がる、という結果が出た。

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    それでは“BONIQで調理済の肉”を冷凍した場合ではどうか?
    解凍方法によってどのように違いが出るのか?

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    解凍しないでそのままBONIQで温めた場合はどうか?を今回比較実験する。

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    BONIQ(60℃)した“鶏むね”を、塩を入れて含ませた状態で冷凍する。その後、

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    実験① 冷蔵庫で解凍
    実験② 流水で解凍
    実験③ 冷凍のままBONIQ(60℃)で解凍

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    そして、BONIQ(57℃)した“牛ヒレ”を、塩を入れて含ませた状態で冷凍する。その後、

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    実験④ 冷蔵庫で解凍し、
    実験⑤ 流水で解凍し、
    実験⑥ 冷凍のまま、
    BONIQ(57℃)で再び温める

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    でそれぞれ実験を行い、仕上がりを比較してみる。

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    ※BONIQ後に塩を含ませるのは、低温調理後にフリーザーバッグに塩を入れて肉に含ませた方が、

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    最初から塩で下味をするよりも柔らかくジューシーに仕上がる、という実験結果によるものである。
    ID:5128850

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    ※冷凍および解凍は家庭用冷凍庫・冷蔵庫で行う。

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    写真

    BONIQ設定:
    実験①~③ 60℃ 1:50(1時間50分)

    実験④~⑥ 57℃ 3:00(3時間)

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    写真

    <比較実験>

    比較実験①②③
    同じ大きさ、厚さに整えた鶏むね肉をフリーザーバッグに入れ、

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    ONIQ(60℃ 1時間50分)する。
    終了タイマーが鳴ったらバッグを取り出して塩を投入し、

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    バッグごと氷水につけて急冷する。
    完全に冷えたら、冷凍庫に移して冷凍する。

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    写真

    実験① 冷蔵庫で解凍
    実験② 流水で解凍
    実験③ 冷凍のまま

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    蒸し鶏のような料理の場合「冷たい~生暖かい状態」で提供するため、実験①と②はそのままカットする。

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    実験③は冷凍のまま60℃の湯せんに投入し、解凍できたら引き上げてカットする。
    これらを比較する。

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    写真

    <比較実験>

    比較実験④⑤⑥
    同じ大きさ、厚さに整えた牛ヒレ肉をフリーザーバッグに入れ、

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    BONIQ(57℃ 3時間)する。
    終了タイマーが鳴ったらバッグを取り出して塩を投入し、バッグごと氷水につけて急冷する。

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    完全に冷えたら、冷凍庫に移して冷凍する。

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    写真

    実験④ 冷蔵庫で解凍
    実験⑤ 流水で解凍
    実験⑥ 冷凍のまま

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    実験⑥は冷凍のまま57℃の湯せんに投入し解凍できた時点で、実験④と⑤も湯せんに入れて温める。

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    10分後取り出してカットし、これらを比較する。

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    <比較実験結果>

    その結果は・・・

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    写真

    BONIQした“鶏むね肉”について

    実験① 冷蔵庫解凍は約10時間
    実験② 流水解凍(水温22℃)は約25分

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    実験③ 冷凍のままBONIQでは、60℃の湯せんに投入して10分

    で解凍できた。

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    BONIQ後のドリップの量を比較すると
    ①25g ②30g ③25g と、②の流水解凍がやや多いものの、

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    その量の差はわずかである。しかし、ドリップの濁り具合が違う。①の冷蔵庫解凍がクリアな色であり、

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    ②③は濁っている。味の違いはほんのわずか①に旨みが強いような気もするが、

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    どれも臭みなどはなくどれが良い悪いというわけではない。

  35. 35

    食べてみると、ドリップの量がわずかに多かった②が特にパサつくなどという感じはない。正直①②③の違いがほとんど分からない。

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    しいて言えば②がやや肉の繊維を感じる気もするが、比較しなければわからないレベルであり、どれも柔らかくジューシーで

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    で間違いのない仕上がりである。③は食べる前にBONIQ60℃の湯せんに浸けているためやや肉の温度が高いが、

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    肉の硬さやジューシーさなど味わいにはそれほど影響していない。

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    写真

    次にBONIQした“牛ヒレ肉”について

    実験④ 冷蔵庫解凍は約6時間
    実験⑤ 流水解凍は約15分

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    実験⑥ 冷凍のままBONIQでは、57℃の湯せんに投入して8分

    で解凍できた。

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    BONIQ後のドリップの量を比較すると
    ④6g ⑤9g ⑥7g と、やはり②の流水解凍がやや多いものの、

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    その量の差はわずかである。
    食べてみると、こちらもドリップの量がわずかに多かった⑤が特にパサつくなどという感じはない。

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    どれも臭みなどもなく、柔らかくジューシーに仕上がっている。
    どれも違いがほとんど分からない。

  44. 44

    今回の結果をまとめると、

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    鶏むね肉では

    仕上がりのクオリティ:①冷蔵庫解凍≒②流水解凍≒③冷凍のまま

    スピード:③>②>①

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    牛ヒレ肉では

    仕上がりのクオリティ:④冷蔵庫解凍≒⑤流水解凍≒⑥冷凍のまま

    スピード:⑥>⑤>④

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    であり、「流水解凍」のメリットは少ないが可能は可能である。家庭で楽しむ分には問題ない。

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    翌日提供することが分かっている場合は前日から「①④冷蔵庫解凍」が良いし、急ぎの場合は「③⑥冷凍のまま

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    BONIQ」が一番早く仕上がる。

コツ・ポイント

「冷凍肉そのまま低温調理可能?比較実験」のように「生の肉を冷凍&解凍&低温調理」よりも、「低温調理済みの肉を冷凍&解凍」する方が、どの方法で解凍してもあまり違いが出ないように感じました。

このレシピの生い立ち

冷凍のままBONIQで解凍&温めできるのは、大発見。とても便利です。
次は”生肉を冷凍→調理” V.S. ”調理済みを冷凍→解凍温め”のどちらが良いのかも確かめてみたいと思います。
レシピID : 6482716 公開日 : 20/10/09 更新日 : 20/10/09

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