梅干し、昔ながらのしょっぺぇやつ

梅の実は、黄色く熟したものを選びます。梅の選び方、品種による違いなどはより優れた情報源をご活用ください。

桶などに漬けて洗います。黄色い梅であればあく抜きは必要ありません。写真は大量仕込みの時のもの。業者みたいですね。

洗った実は、ざるなどに広げて風を当て、数時間乾かします。

楊枝や竹串などで実を傷つけぬよう、ヘタを取り外します。この成り口を梅酢で洗うように、ひたひた濡らします。

成り口を塩にきゅっと押し付けて、くぼみに塩が詰まってくれるよう。根気のいる仕事です。

梅酢が手に入らない場合は、35度のホワイトリカーで。そのほうが一般的な作り方なのですが、もったいなくて。

ここではジップロック大に1キロを詰めます。慣れたらプラ桶、カメ、段ボールと漬物袋、いろいろ工夫してください。

ジップ袋に1キロずつ漬けたもの。隙間なく詰めた梅の実を平らにして、空気を抜きます。ストローなどを利用して。

ジップ袋の場合、液がこぼれる可能性もあるので漬物袋などに仕舞い込んだりします。ここは工夫してください。

例として、ジップロックに1キロずつ詰めた場合、平に置いて重ねたとしても、重石は1キロ。電話帳や図鑑、そんなイメージです。

固い重しよりも、タオルで上下を挟んだり座布団使ったり、クッション性が多少あったほうがいい結果が出ます。

梅の実から浸透圧の作用で水分が出てきます。これが梅酢。袋の中に空気が残ってますので、気づいたときにこれを抜きます。

ジップロックの袋は、毎日天地を返します。この時に必ず、水分の出具合、空気の残り具合をチェック。

瓶や漬物桶の場合も同じこと。梅酢が上がって実が空気に触れないような状態をキープ。写真では紫蘇を乗せてあります。

赤紫蘇は市販の完成品を使用したとします。梅酢が上がってきたら赤紫蘇を加えます。1キロに200-300ｇぐらい。

これも瓶漬けの場合。要するに梅酢に浸かっていればセーフ、出たらアウト。梅酢は殺菌力がすごくて梅の実を守ってくれるんです。

この状態をキープして梅雨明けを待ちましょう。時々チェックしてカビが生えていないか、梅酢が濁っていないか点検。

匂いを嗅げたらより安全。発酵しているような匂いが出るとNGな場合があります。漬けた時よりも甘い匂いが出ていたら発酵かも。

干し方ですが、ザル、専用の干布、クッキングペーパー、いろいろあります。百均のザル数枚で、がおすすめ。

ジップロックから梅の実を取り出すときに、液体の梅酢を一滴も無駄にしないでください。来年の梅仕事に使うほか役に立つんです。

漬けているうち破れ梅ができます。これは別に干すのが吉。クッキングペーパーに乗せて干せば良いのです。

干し始めの梅です。緑色っぽい感じ、青っぽい感じ、これがキーワード。緑、青、これです。

梅の実に、葉緑素があります。多分緑色なんでしょうね。干していくと、紫外線の影響で葉緑素がどんどん消えていきます。

これが、見た目が全体的に青い、ではないんです。難しく聞こえますが、プリンターのインクでいうところの「シアン」これです。

シアンが消えたのでまた反対側見ると、おお少し残っとる、じゃあまた反対側。こうやってシアンが消えるまで干すんです。

夜はどうするの？　にも様々な流儀があります。わたしは夜は屋内に入れる派。はじめのうちはこうしてください。

シアン系の色素が消えて、彩度が下がって褐色にシソの赤身がけが残ります。触ってみると皮は柔らかくつまむことができます。

瓶の消毒などは他をご参考に。わたしはマヨネーズ瓶という容器に常温で保存しています。瓶の底に少し梅酢を垂らしておきます。

保存中の様子。塩の結晶が析出していますね。

あ！　ご飯炊かなきゃ！