材料4つできめ細やか☆共立てロール生地

所々写真は足りていないですが細かく書きました。

きつく巻けば破れますがわりと扱いやすい生地になっていると思います。

ケーキ屋で作っていたものは牛乳不使用で、薄力粉は少なく砂糖はもっと多めに入れます。しっとりふわっふわの生地です。

ただかなり潰れやすくて甘いですし、色々な事情によりそのままの配合ではご紹介できないのでアレンジしてあります。

ロールケーキ用の天板、クッキングシート(ロール紙)、スケール、粉を量る適当なボウル、ふるった粉をうける紙やボウルです。

まずは天板にクッキングシートを敷き込みます。

神経質になり過ぎているくらいとても丁寧な方法を書きました。

↓↓↓

底面25センチ四方の天板ならクッキングシートは幅30センチのもので良いと思います。

→角から天板底面の角に向かってハサミでクッキングシートに切り込みを入れます。四隅全て同じように切ります。

天板を表に返してクッキングシートの切り込みの根元と天板の底面の四隅の角をきっちりと合わせ、片手でクッキングシートを→

→ズレないように押さえてもう一方の手の爪で天板の底面と側面の境の角の部分をなぞります。

ロール紙ならこれだけで→

そして側面の角の部分も忘れずにクセをつけます。こちらは爪でなぞるだけで良さそうでした。

切り込みが入っている部分は→

→クッキングシートが重なりますが、四隅とも利き手側が手前(内側)にくるように重ねます。

型紙は基本的に重ねる順番を→

→揃えた方が側面の紙が倒れてきにくいです。また、利き手側を手前にしておくと生地の表面をカードでならす際にカードが紙に→

→型からはみ出した状態のままオーブンに入れたら庫内の壁に当たってクッキングシートがわん曲し、ケーキの形に影響しました。

側面の高さよりも1センチ程度上まであった方が良いんですが、クッキングシートがはみ出し過ぎている場合は切ってください。

卵を温めるための湯煎を用意します。鍋の大きさはボウルよりも小さい方がボウルの中に湯が入る心配がなくおすすめです。卵が→

オーブンは190℃に予熱しておきます。

薄い生地は高温でさっと焼き上げると水分が飛びづらくしっとりに仕上がります。

粉をふるいます。

ボウルではなく紙にふるうのがおすすめです。

粉がまってしまわぬよう低い位置でふるいます。ふるった→

→粉は押し固めたくないので触らずにそのまま置いておきます。

→付いていると泡立ちにくい(最悪泡立たない)ので必ず清潔なものを使用します。水分もきれいに拭き取ってください。道具も→

→同じです。ボウルに卵を割り入れたらホイッパーでほぐします。黄身が残っていると上白糖を量り入れた際に塊になります。

黄身がしっかりとときほぐれたら上白糖を量り入れて混ぜます。

→粉を入れた後、もしくは粉を入れる前に加えるものですが、必要以上に泡を潰さないようにかつ均一に生地に混ぜ込むのは→

→慣れていないと少々難しいです。

均一に混ざっていないと巻く際に破れやすくなります。

牛乳は量が少なく乳脂肪分が→

→高いものでなければ先に入れてしまっても卵は泡立つ(泡立て過ぎも防げる)ので先に入れてしまいます。ただ、共立て生地は→

砂糖、牛乳を混ぜたら卵をホイッパーでかき混ぜながら湯煎で40〜45℃程度まで温めます。

指で触ってしっかり温かいと→

→感じるようになれば湯煎から外します。

※火は消しておいた方が良いです。卵が煮えないように注意してください。

湯煎から外したらボウルの外側に付いた水分をしっかりと拭き取ります。これはかなり重要です。生地を上手に作れても、型に→

ハンドミキサーで泡立てていきます。

最初はボウルを傾け固定、ハンドミキサーも動かさず固定で高速で泡立てます。

できるだけボウルの上の方は汚さない方が良いです。飛び散った卵が乾燥して悪さします。

だんだん白っぽくなり重が増します。

白っぽくなったらボウルを平置きします。

ハンドミキサーを持っていない方の手でボウルを一方向に回しながら泡立てます。

更に白っぽくなり泡立てた後が生地に残るようになってきました。こうなったらたまにボウルを回す手を止めてハンドミキサーを→

→動かして全体を混ぜます。

そして更に泡立ていくと泡が細かくなり立てた跡がしっかりと残るようになります。

※牛乳の脂肪分が高すぎたり入れ過ぎてしまったり、ボウルや道具に油分が付いていたり、卵が少なかったりするとなかなか→

泡立ち具合を確認します。

ハンドミキサーを止めてぐるぐると全体を混ぜ、生地をすくい上げて8の字を垂らし書きしてみます。

ゆっくり書いても先に書いた部分が消えずにしっかりと8の字が残るようになれば今度は低速で泡立てます。ボウルを回転させ、

ハンドミキサーを固定のスタイルは変えません。

『セレ』という作業です。低速で泡立てると大きな泡が消えてキメが細かく→

しっかりとセレできたらハンドミキサーの電源を抜いてホイッパーに付いた生地もきれいに取って入れます。

いよいよ粉合わせです。

低い位置から粉を卵の表面にできるだけ散らして入れます。

一点にどさっと入れると泡が潰れて→

→粉が沈みます。散らしても粉が沈むようなら残念ながら泡立てが足りていません。

ゴムベラの軌道が『の』の字になります。ボウルは小刻みに回すのではなく、一文字書くごとに大きく一度回します。

↓↓

ゴムベラをボウルの奥から手前に向かって縦に切るように動かし、ボウルを回す手はゴムベラを持っている手の邪魔にならない→

→ようにできるだけ奥(ゴムベラを持つ手が右手なら時計でいう1時、2時辺り)を持ち手前(反時計回り)に回します。

→持ち上げながら、

(ボウルを回しながらの動きです。ボウルは右利きなら左手で時計でいう5時、4時辺りまで回します。)→

→徐々に手首を外側に返します。

因みにゴムベラを生地を切るようにして入れる際は尖っていない方を下(ボウル側)にします。

こんな感じでボウルを大きく回してゴムベラですくった生地と粉を広範囲に広げる(散らす)ようにして混ぜます。※→

→なります。

ボウルに付いた粉はゴムベラではなく生地を当てて、生地の表面に付いた粉を引き入れるようにして→

→混ぜ込んでいきます。

そして粉が見えなくなったら、

ボウルの側面に付いた生地をゴムベラできれいに外し、

ボウルのふちを使ってゴムベラに付いた生地も外して混ぜます。

生地を持ち上げて垂らすとしっかり生地の形が残ります。ただ粉が全体に混ざった状態です。このままだと混ぜ具合いは不十分です。

混ぜ過ぎると泡が潰れて膨らみが悪くなるんですが、もう少し混ぜて小麦粉の粘りを少々出します。そうすると巻く際に生地が→

→残っていますが少し馴染みやすくなりました。

このくらいになれば型に流します。

高い位置から落とすと泡が潰れてしまうので注意してください。

ゴムベラの扱いが下手で少々生地が死んでます。

カードを使ってまずは四隅にしっかりと生地を入れます。

シートの上の方は汚さないようにします。

また、シートが→

→しないでください。

カードはまっすぐな辺を生地に当てますが最初は平らな面が上(利き手と反対側)に向くように持ちます。

そしてカードを垂直に立て型の角に生地を持っていきます。

深く差し込んで動かすと生地がえぐれてしまうので、1センチ程度→

→型の底面から浮かせて生地を移動させます。

移動させる方向はカードを持つ手と反対の手の方向(右利きなら左に)です。

→付きますが、基本は片面(平らな面)でしか生地を触らない(カードを汚さない)ようにします。

カードは今の持ち方で片面しか汚さないようにするには右利きなら左側や手前側にしか動かせないと思います。

なので、

一角埋められたら天板を90°回転させます。カードは持ち替えません。

そして同じことをあと3回繰り返します。

→角度を付けて固定し動かします。右利きなら左から右に動かした方が作業しやすいのでカードの平な面が右に向くように持ちます。

そして大まかに表面をならします。

高さの高いところから低いところに向かって生地を動かします。

因みに生地面に→

→対してのカードの角度を急にすると大きな泡が消えやすく、緩やかにすると生地がカードに張り付くので移動する生地の量が→

型の手前側の左端から右側の端よりも少し内側のところに向かってカードを動かします。

カードを生地の上に完全に乗せて→

→移動させると必要以上に生地が動いてしまうので、高いところと低いところの平均をとったの高さを維持するイメージでカードを→

→一定リズムで動かします。最初は生地に触れていない部分が少しあって良いです。

三ならし目です。

2周くらいで平らになりました。

最後に高さの低そうな部分を探し、その近くの型のふちを利用してカードに付いた生地を外し、

焼き上がりにカード跡がくっきりと残る生地ではないので厚さが均一になれば少し段差があっても大丈夫です。

オーブンで焼きます。

台に叩きつけたりせず、そのままオーブンに入れます。

焼き時間は10分程度ですが、

7分辺りで一度180°回転して前後を入れ替えます。

大体扉側が焼けにくいです。ただもたつくとしぼんでしまうので→

→かなり柔らかく、触ると簡単に凹んでしまいます。なので念のため引き出す際は角を持つと良いです。

表面全体に色が入り、完全に膨らみ切って少し縮むと焼き上がりです。ただ回転時にも少々縮むのでなかなか判断するのは→

→難しいかもしれません。1番火が入りにくいのは角の下の方です。角がグジュグジュしていたらもう少し焼いた方が良いです。→

オーブンから取り出したらすぐに台の上に落として衝撃を与えます。叩きつける必要はないです。

20センチくらいの高さから→

→落としてください。

生地中にこもった熱気が一気に抜けて外気と入れ替わり、極端な焼き縮みを防げます。

そしてすぐに一旦天板を外して(天板を持って傾け生地をシートごと滑らせて出し)、側面に付いているシートを剥がします。

→裂けるので、少しずれたとこから外します。

この写真のように生地が多めにシートにくっ付いていってしまいそうな場合は→

→無理に剥がさない方が良いです。

そして四辺とも外せたら、

更に丁寧に剥がします。

片方の手でシートが剥がれてできた隙間に指を差し込んで生地の側面を優しく押さえ、

→上面にシワがよるので指を当てる角度に注意してください。

そして生地がシートに持っていかれそうな部分は、

→慎重にシートから生地を剥がして本体に貼り付けるようにしながら反対の手でシートを剥がします。

こんな感じになりました。

一辺を端から端まで剥がしたら生地を90°回転させ、一周ぐるっと剥がします。

→高さが残り、横から見た際に不恰好なだけでなく、生地の上面のふちよりも少し内側の部分にぐるっと一周シワが寄ります。

焼き目を外にして巻く場合は特に側面の紙を剥がすことをおすすめします。

紙を剥がせたら天板に戻して冷まします。※→

→乾燥させてしまうと巻く際に表面にヒビが入りやすくなり、極端に湿気させてしまうと焼き目がベタつき剥がれてしまいます。

→しておくと良いです。夏場は湿気やすく冬場はすぐに乾燥してしまうので様子を見て扉を開けたりして調整します。

そして冷めたら放置せずにすぐに巻いてしまった方が良いです。

厚さは1.5センチ弱程度で薄めです。

こちらは生クリーム100g (グラニュー糖7g)と刻んだ栗の渋皮煮を巻いたものです。

割れた栗を刻んだので正確な個数は分かりませんが、4〜5個分程度だったと思います。

それでこのボリューム感です。

生クリームは乳脂肪分35%のものを使用しました。スポンジとの量のバランスはわりと→

→良かったと思いますが生クリームがお好きな方は具の量とも相談してお好みで増やしてください。

巻き始め(写真右側)を厚くするのが基本です。

巻き終わりにたくさんクリームがあると巻き終わりからはみ出します。

因みに巻き終わりは基本真下にくるようにすると思いますが、働いていたお店では重なった部分の生地が潰れてしまわぬよう→

→ギリギリ台に付く位置で止めていました。

横から境目が見えるとカッコ悪いですが下に入れ込み過ぎない方が良いです。

→厚さがなるべく同じ向きを探します。左右の厚みが違うと巻いたときに厚みが薄い側に空洞ができたりまっすぐ巻きづらく→

→なります。クリームの厚さで調整することもできますが、クリームはズレるので少々難しいです。

こちらの写真の生地なら下側を巻き終わりにすると良いと思います。

そして焼き目を内側にする場合はこのままクリームを→

方法としては、紙を被せ、奥側の紙を両手で2枚ともしっかりと持ち、

(端過ぎても中央に寄りすぎても持ち上げにくいです。)

思い切って生地が台に対して垂直になるように持ち上げきって手を手前側に下ろして返します。

そして紙を剥がす際はまず角を外します。

角から中央に向かって剥がすのですが、紙を上に持ちあげると生地が紙に→

→反対の手で紙が剥がれた生地の上面を優しく押さえながら丁寧に剥がします。

手前の角二つとふちの紙が剥がせたら、両手でそれぞれの縦のふち側の紙を上から持ち、掌を上に向けて剥がれた紙と生地の→

→境目近くの生地を小指で優しく押さえながら少しずつ滑るように奥側に移動して剥がしていくとやりやすいです。この際紙は→

→定規を当てて剥がす方法もあります。奥側の角の手前まで剥がせたら、手前の角と同じように外側から中央に向かって剥がします。