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プレーンオムレツ

本当に上手に焼きたいなら、フライパンの持ち方から始めましょう!
プレーンオムレツ
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コツ・ポイント

【まずは、フライパンの面が平らになるように持つ】
「オムレツは卵料理のきほん」などと言われますが、奥が深くて、とてもとても難しい。僕の目指すオムレツのでき上がりは、まず左右が均等の美しい形に焼き上がっていること。そして切ると、ごく薄い薄焼き卵が半熟のスクランブルエッグを包み込んでいること。卵液は液状、しかも火が入ると一気に固まり始め、火が入りすぎるといきなり堅くなる。じつに難しい素材です。理想の状態に焼けるようになるまで、僕は修業時代に腱鞘炎になるほど練習しました。そこでわかったのが、まずはフライパンの持ち方が大事だということ(手順11、12参照)。オムレツはフライパンの形、とくに奥のエッジを利用して焼くので、鉄板の面がまっすぐでないと、形が偏ります。その状態で、体に対して平行にして柄を叩いて、卵を手前に返しながら巻いていきます。

【水分を加えて卵の凝固温度を変えると簡単!】
卵というのは複雑な素材で、1つの中に卵黄、液状卵白、濃厚卵白があります。火を入れると、80℃ぐらいで固まりきってしまう。それを柔らかくふわっと焼き上げるために、卵に水分を加えます。凝固温度が上がって焼きやすくなりますし、加熱によって水が膨張して全体がふわっとします。味の面からいうと生クリーム、なければ牛乳や水でかまいません。何も入れないと、すぐにカチカチに堅くなります。また卵は塩がききやすいので、薄めの味つけにしてください。ここでは卵3個に対して0.5g、ひとつまみの半分です。そして、オムレツにこしょうを使うなんて、言語道断!香りが卵の味を消してしまいますから。

【Chef's voice】
卵を混ぜるとき、コシをきってはいけない、と言いました。簡単にいうなら、泡立て器を使わないでください。お箸を使ってください。泡立て器を使うと、コシがきれて卵液がサラッサラになって、空気も入ります。作り方5でお箸に引っかからず、バターも抱き込みにくくなります。そのため、空気が膨らんでスフレみたいになるうえ、外側の薄焼き卵が揚がったようになってきめが粗くなります。中のスクランブルエッグもシャバシャバで、なめらかな舌触りにはなりません。

掲載情報
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「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ
フレンチ界の実力派、「ル・マンジュ・トゥー」の谷昇シェフが教える、ご家庭で絶対においしく作れる フレンチの技術書です。フレンチといっても、ソースも付け合せもほぼゼロ。使う道具も、ご家庭と同じフライパンや鍋だけ。鶏肉のソテーやローストビーフをフライパンでとびきりおいしく焼く方法や、絶品ポタージュの作り方、サラダの基本などご家庭で作りたい料理だけ約40品ご紹介。作り方はフルプロセス。写真付きだから、動画みたいで分かりやすい!シェフの言葉で大切なことを語るので、まるで料理教室で習ったみたい。自然と身につきますよ。
著者:谷 昇    定価:1,600円(税抜)