雑誌・料理研究家のレシピが見放題!

黄桃のコンポート

フランスのコンポートの基本ではありません。日本ならではの方法をお伝えしたい
黄桃のコンポート
now loading...

コツ・ポイント

【日本のおいしいフルーツだからこそ】
日本のフルーツは甘くてみずみずしくて、そのまま食べてもとてもおいしいですね。だから僕は、コンポートに生食向きのフルーツを使うとき、王道の作り方はしません。そもそもコンポートは、生では酸っぱくて堅いフランスの果物をおいしく食べる知恵として生まれた料理。じっくりと煮て、果物が潜在的に持っている味や香りを引き出します。フランスでは季節になると家でたくさんのフルーツをコンポートにして、保存食にしています。でも、その考え方が日本の生食用の果物には当てはまりません。生がおいしいからです。でもちょっとだけ火を入れると、もっとおいしくなる。だから僕は熱々のシロップをかけて、余熱で火を入れています。直接火にかけません。日持ちもさせません。シロップの糖度も低いです。これは黄桃以外のフルーツでも同じで、僕のレストランでは四季折々のフルーツ、たとえば洋なしやプラム、いちじくなども、この方法でコンポートにしています。

【火を入れてなお、生よりもフレッシュ】
では、この方法にすると、じっくり火を入れる方法とどう違うのでしょう。生でないのに、生よりもっとみずみずしく、香り高くなります。大げさに言うなら、火が入っているのに、生のときよりフレッシュな印象になるのです。ただしこのときに、生食用のフルーツに足りない酸味を、レモンを加えて補います。これで全体の味を引き締めながら、色止めの効果も果たしています。そんな、日本ならではのコンポートをご紹介しましょう。

※黄桃
生で食べておいしい状態よりも少し若い頃が向いています。黄桃のほかに洋なしやプラム、いちじくなどもいいでしょう。

掲載情報
Da4929467b431b95d216e78b0b904ca3
「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ
フレンチ界の実力派、「ル・マンジュ・トゥー」の谷昇シェフが教える、ご家庭で絶対においしく作れる フレンチの技術書です。フレンチといっても、ソースも付け合せもほぼゼロ。使う道具も、ご家庭と同じフライパンや鍋だけ。鶏肉のソテーやローストビーフをフライパンでとびきりおいしく焼く方法や、絶品ポタージュの作り方、サラダの基本などご家庭で作りたい料理だけ約40品ご紹介。作り方はフルプロセス。写真付きだから、動画みたいで分かりやすい!シェフの言葉で大切なことを語るので、まるで料理教室で習ったみたい。自然と身につきますよ。
著者:谷 昇    定価:1,600円(税抜)