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スパゲティ・トマトソース

“爽やかさ“が大事なトマトソース。シンプルな材料で、さっと煮込むのがおいしい。
スパゲティ・トマトソース
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コツ・ポイント

【味の安定した缶詰のトマトがいちばん!】
トマトソースだけで和えたスパゲッティは、パスタ料理の“基本中の基本”です。シンプルななかにも旨み、酸味、甘みが整っていること、少ない材料で簡単にできることが広く愛される理由でしょう。完熟した味の濃い生トマトがあれば、それもよいのですが、一年中いつでも安心して作れるのは缶詰のホールトマトです。季節を問わず確実に熟れたものが使え、味が安定しているから初心者には絶対におすすめ。しかも、最近は味がよくて柔らかい品種が使われ、以前にはなかった濃厚なトマト汁が一緒に詰めてあるので、トマトソースが断然おいしく作れるようになりました。

【少しの玉ねぎとトマトを5分煮るだけ】
このようにホールトマト自体、甘みが増しているので、玉ねぎの使い方も昔とは変わっています。今は2人分で小さじ1とごく少量、しかも軽く炒めるだけ。ソースを煮るのは5分程度。短いでしょう!少しだけ水分をとばして濃度を調整する、それくらいの煮詰め方でも充分旨みが出ます。長く煮ればいい、というものではないんです。トマトの“爽やかさ”がこのソースの醍醐味。材料の種類を絞り、煮詰めすぎず、トマトの味を前面に出します。そして最後に、スパゲッティの旨みの溶け出たゆで汁で濃度を調整すれば、ソースは完成。

【CHEF's voice】
トマトソースに使う香草はバジル、と思っている方も多いでしょう。でも、これは南イタリアの夏バージョン。ナポリを中心とする南部のトマト産地では、旬の夏に1年分のトマトソースを仕込むので、その時季のハーブであるバジルを利用するのです。バジルはもともと南部の香草でもありました。バジルのない地域や季節に作るなら、ローリエを利用するのが一般的です。トマトソースにパルミジャーノ・レッジャーノをかけて食べたいときは、あらかじめソースにバターを入れておきましょう。粉末のチーズはソースの水気を吸って固まりやすいので、バターで油膜を作って防止しておきます。トマトの酸味が和らぎ、マイルドでコクのある味になるのもメリット。バターの量は、2人分で10g。ソースの仕上げ、つまり手順12の最後に入れてください。

※ホールトマト(缶詰)
最近の缶詰トマトは品種改良で果肉が柔らかくなっています。ピューレに近い濃度の濃縮トマト汁も一緒に缶に詰められているので、味が濃厚で濃度もアップ。ダイストマト缶はあっさり味になるので、パスタソースにはホールトマト缶が向きます。

掲載情報
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